第4話 ロクの決意
ナナの死は、みんなを悲しくさせた。
特にママは後悔で毎日泣いていた。
おいらも淋しすぎて仲間ロスになり、ナナのところに行こうと決心した。
それからは、食事も水も取らずに過ごした。
ママは悲しさのあまり見過ごしていたが、おいらが痩せたことに気がついた。
すぐにおいらは病院に連れて行かれて、点滴をされて翌日検査となった。
その夜は苦しくて、肩で息をしながらママのそばで眠った。
翌日おいらは、ママに甘えるようにテーブルの上で横になった。
「ニャー」と水を催促して飲み横になった。
ママ、今までありがとう。
「元気になってよかった、今晩は病院に行くわよ」
ママは元気になったおいらを見て安心したらしく、買い物に出かけた。
その後おいらは、台所のシンクの中で横たわったまま、動けなくなった。
帰ってきたママは突然の出来事に、ショックで泣くこともできずにいた。
それから、ナナと同じように祭壇を用意し、お通夜をして翌日に火葬のために斎場に向かった。
そこでの説明はナナの時と同じだったが、ママはあることにに気がついた。
「動物霊園には26日締めの奇数月に搬送になります」
ママは絶句して、涙を流した。
なぜってナナが死んだのは3月2日、おいらは3月24日だ。
そうだよ、おいらはナナと一緒の車に乗って動物霊園に行き、虹の橋を渡るのさ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます