肌を貫いて
西しまこ
痛み
いつも傷つけられてきたから、もう慣れている
イタイ
傷だらけの肌
全身隈なく
イタイ イタイ イタイ
傷むのは肌の痛みだろうかそれとも
いつも傷つけられてきたから、またかと思う
イタイ
ざらざらの肌
傷が凹凸を作って
イタイ イタイ イタイ
痛いと思うのはほんとうだろうかそれとも
こころは深淵に落ちてゆき
何もない真っ黒な空洞に吸い込まれ
重力に押しつぶされ押しつぶされ
いつも傷つけられていたから、当たり前のことで
イタクナンテナイ
血まみれの肌
傷の在り処すら分からないほどの
イタクナイ イタミモモウカンジナイ ナニモ
重力に押しつぶされたこころは全てを手放した
肌を貫いて 西しまこ @nishi-shima
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます