第7話あとでな
どうだよ、こんな話。
嘘だと思うか? 本当だと思うか?
よく言うだろ。嘘の中に真実を交ぜる。真実の中に嘘を交える。どこで嘘と本当が入れ換わるか。
信じればそれは本当になる。でも真実じゃないかもしれない。
嘘はつき続ければ本当になる可能性がある。もちろん嘘のままってこともな。
だからさあ、嘘と本当は裏と表の表裏一体じゃないんだよ。同時に存在することができるものだ。同時に存在して、どっちにも変化することができるもの。
俺はそう思うぜ。
あべのせいめいも鈴も、その震える要素があったから震えて鳴ったんだよ。それが何かって?
わかんねえよ。見てないんだから。
ただ言っとくけど、遊園地のバイトは本当だぜ。
信じる? 信じない?
じゃあ、今からその場所教えるんで、このアプリ入れて行ってみ。
当然夜にな。
んじゃ、またなー。
その遊園地には何かが出る。そして誰かがいる。
その遊園地に出るモノはいるものではない。出るモノは外からやって来た悪いモノである。出るモノは出ていくことができずに居座り続けている。
振り向くな。逃げよ。
守護の鈴を四方へ吊るせ。鈴を鳴らせ。鳴らし続けて朝を待て。
その遊園地のおばけ屋敷はさ。
創立からそこにあってさ。
いや、ちょっと違うか。
おばけ屋敷の中には祠と鳥居があってさ、それは遊園地ができる前からあるらしいんだ。祠の中には大きな鈴が奉られてる。
ちょっと変わった色の大きな鈴が。
あれ? あの先輩の目って。
はい、しゅうりょーう。
りーん。
りーん。
りーん。りーん。
りんりん。
りんりん。
りりりん。りりりん。
りん。
センサー 犬屋小烏本部 @inuya
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