第32話 更新?

風呂から出たボクは

すぐにドライヤーを当てた。

短くカットしたおかげで

以前に比べると随分と髪の手入れは楽になった。

こんなことなら

もっと早く切っておけばよかったと

少しだけ後悔した。


結局、今日一日を過ごして

浅井がボクと目を合わせたのは一度だけだった。

昼休みになると

浅井は率先してグランドへ出ていったが、

そんな浅井の姿を見た蘭子は

「痛々しいほどの空元気ね」

と辛口の批評をしていた。



紙を乾かしたボクは

スマホを手にベッドに寝転んだ。


学校では周りの目が気になって

チェックができなかった投稿サイトに

にアクセスした。


『夜霧家の一族』(Mr.M)


物語が更新されていた。

更新された時間は・・今朝の5時。


ボクは恐る恐る新たなページをタップした。

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書きかけの殺人事件に転生したとある旧家の名探偵として巻き込まれたが、それは遺産相続にまつわるボクは推理小説の世界だった・・ Mr.M @Mr-M

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