第3話

「東雲は、そうだな、、裕斗の隣で。」


おいおい、マジかよ。。。


よりによって、俺の隣?


こんなの、毎分ちょっかいを掛けられるに決まっている。


「ユ、、裕斗くん。これからよろしくね(笑)」


「ミ、、東雲さん、よろしくお願いします(汗)」


なんかすっごい気まずい。


彼女と俺はアイドル。もっと言うと、相方同士。


ほかのクラスメイトよりも長くかかわっている。


そんな二人が、互いに正体を隠しながら生活するなど、何も問題が起こらないはずはなく。


「おい、裕斗。東雲さんとどういう関係なんだ?」


「もしかして、恋人?!」


「違うよ、こんな地味陰キャの俺が、東雲さんと関われるはずないよ、、、」


「そうかなぁ(笑)」


「おい、やっぱこいつ何か隠してるぞ」


「暴き出せ!」


こんな感じで、野次馬が大量に集まってきた。


その時は、なんとかしてその場をしのいだ。


そして、放課後。


俺は、体育館裏で東雲さん、、、いや、ミラを呼び出した。


「おい、今日のあの行動はどういうことだ」


「いや~、裕斗ったら、リアルではこんなくそ陰キャだとは思わなくて。だから、ちょっといじってみたかったんだよね~」


「俺は正体不明キャラで成り立ってるんだ。俺の正体がこんなんだってばれたら、お前までやばいぞ」


「なぜ?」


「light and lightが成り立たなくなる。」


「確かにそうだった。わかった、明日から無理にかかわるのはやめる。」


「そうしてもらえると助かる。」


そうして約束を交わし、俺たちは別れた。


「ふぃー、今日は大変だったな。気晴らしに、配信でもするか。」


俺は配信ソフトをつけた。


「どうもー、ユウです。今日は久々に配信をしていこうかなって。」


>北~!

>あれ、ミラ様は?

>待ってました!


すでに視聴数は5万を超えている。


「えっとね、ミラは今日レッスンがあるらしくて、来れないってさ。」


>ちょっと残念

>でもユウ様がいるから大丈夫!

>今日は何するの??


「今日は、普通に雑談をしたいと思うんだけど、質問コーナーをしようかな。多分初めてだよね。ここに質問箱のリンクを貼っておくから、どんどん質問送ってね」


そして、吸う風後には大量の質問が集まった。


「じゃ、さっそく見ていく。どれどれ、、、「ユウ様、いつもお疲れ様です!私には、好きな人がいます。だけど、その人は全然振り向いてくれなくて。どうしたら、振り向いてくれますか!超絶完璧イケメンのユウ様、教えてください!!」だって。振り向いてもらうには、その人の好みになることが一番だと思うな。少しずつメイクとかを変えたりして、相手の好みを探るとか。まぁ、俺はプライベートでは陰キャだから、そんな参考にならないと思うけどね。」


>うそ、意外!

>ユウ様のプライベート見てみたい!


うん、本当に正体はばらしたくない。


こんなに期待されてるけど、実際は想像の1億倍陰キャだから、、

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何のとりえもない陰キャの俺が、実は世界的に有名な正体不明のアイドルだとばれたら世界中から狙われた件 @Doorstep

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