第2話

翌日。


俺は、とある場面に遭遇した。


「まーたやってるよ、、、」


そこに居たのは、華麗な美少女とその代わりに寄り付くハエみたいな男子たちだった。


「鈴花さま、おはようございます!」


「鈴花さま、今日もいい天気ですね!」


彼女は生徒会長だ。そして、運動も出来る。


それに相まった華麗な見た目から、超人鈴花さまと呼ばれている。


うん、くだらない。当の本人も迷惑そうにしてるし。


俺も裏では「世界の勇者ユウ様」とかいうクソださいあだ名がついているので、彼女には同情する。


そんな光景を眺めていると、凌空がこちらにやってきた。


「相変わらず暇そうだね、裕斗君は」


「お前だって暇だろ」


「さて、どうかな」


普通にうざいが、いいやつなので許す。


それはそうと、今日は何かが違う。


何かさわがしくないか?


アイドルの勘が言っている。今日は何かが起きるって。


「今日って何かあるん」


「知らんけど、転校生が来るらしい」


「ほへー」


やっぱり当たっていた。


どうやら今日は転校生が来るらしい。


結構有名な人って言ってたな。誰なんだろう。


そして、時間が過ぎて3時間目の終わり頃。


「遅れました!」


そこにいたのは、紛れもなく有名人だった。


しかも、そいつはアイドル。ついでに、俺の相方。




俺が知名度を広げたのは、グループ活動でもそうだった。


アイドルのミラ。彼女は、フォロワーが500万超の大人気アイドルだ。


そんな彼女と俺は、二人でユニット「light and light」 通称Lalを組んでいる。


そんな彼女が、俺の高校に転校してきた。


正直、なにやってるのかよくわからなかった。


俺達は誰がどうみたって有名人。


しかも、相方である俺は正体不明キャラでやってるんだけど。


こんなの、正体バレるに決まってるよね?


「今日からお世話になります、東雲未来です。よろしくお願いします!」


勿論クラス中は一気にうるさくなった。凌空も例外ではなく、


「おい、あんな美少女狙うしかないだろ!」


とかはしゃいでいる。


ごめん、実は彼女の知り合いなんだ。とか言ったら終わりに決まってる。


はぁ、どうしよう。

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