第3話 まずは行動してみて!

 前回の最後、焼肉に誘って話してみるという事で行ってきました。焼肉。兄弟水入らずで。

 


 では早速本題へ。最初は『上手く話せるのか』『きちんと謝れるのか』など不安はありました。しかし、自宅から行きつけの焼肉屋に行く途中、兄から『なんで飯に誘ったの?』とごく普通の質問が飛んできました。

 その質問自体に少し驚きこそしましたが、これはチャンスだと思い僕はこう答えました。

「焼肉が食べたかったていうのもあるけど、兄ちゃんと色々と話したかったから」

その答えに兄は淡々とした様子で「ふ~ん」と一言だけ。そして焼肉屋へ。


 店内に入って肉やご飯を一通り注文して兄の方から話しかけられた事で僕は早速本題を話し始めました。

 まず昔みたいに話したりしたい事。中学の頃のぞんざいな態度の事。そしてその態度のことの謝罪。

 正直こうして二人きりで話すのは小学校以来だったと思います。最初は緊張気味で上手く話せなかったですが、いざ話してみると僕の中の兄へのイメージとは大きく違っているのに気づき、それからは段々昔みたいに自然と話せるようになりました。


 ここからはより詳しい内容について書いていきます。

まず一番に謝りたかった兄への反抗期じみていたあの態度について。あれに関しては兄自身は『反抗期だな~』としか思ってなかったみたいで、少なくとも怒ったりはしてないみたいです。


 とりあえず一番言いたいことを言えたことでそれからはシンプルに世間話や家族のこと等々、沢山話しながらも焼肉を堪能しました。ここまで今まで話したかった事や聞きたかったことを互いに語り合ってある程度僕の兄がどんな人物なのかわかりかけてきました。


 何より、僕が思っていたより兄はしっかり者で家族思いの優しい性格の人格者だという事。これに関しては昔の僕が見た時には兄と父はいい加減で、母はおっとりしていてそれを自覚してからは『僕がしっかりしないと』と一人勝手に張り切っていました。


 前述した家族想いな兄を見ていると少しだけ今の自分の心に影が落とされるような気持になってしまいました。正直僕は、そこらの人よりかなりドライな人間であると思っています。僕も兄みたいになれたらいいのになぁ……そういった観点から見ても今の兄は僕にとって憧れのようでいて眩しすぎるような存在なのかもしれません。



 話は兄弟の雑談に戻って両親への感謝の気持ちを何かしらでいいので実行しようという事になりました。最近ローソンで母の日デーの広告がよく目にすることを話すと兄からの提案で二人で母の日のプレゼント選びをすることに。

 正直心の中では結構嬉しいと感じていました。絶対本人には言いませんけど(笑)


そして積もる話は終わり帰り道。僕はその時の夜空にこう誓いました。

『ドライであることはもう受け入れるしかない。けれど、ドライだったとしても自分なりに出来る家族への普通の接し方があるはず。だからその丁度良いところを見つけよう』と。これは僕が家族や友人への関わり方について右往左往しながらも頑張っていく話。


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疎遠気味の兄と仲を自力で戻すまで ホオジロ夜月 @coLLectormania

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