二一〇話 懐かしの思い入れありし、場所
「
「
あの
そして、それ以降私たちに会話が成されることはなく無言の案内が続いた。私が連れて来られたのは
それ以上にその森、というか山は私が
そこにあったのは、祠。
で、なにをするのかと思ったら男たちは祠に
彼らがなにを言いたいのか理解できた私はその祠のそばまでいって地に
この祠が浩を
彼に、救ってもらった。助けてもらった。だからご報告ついでに祈っておくのだ。
いってきます、と。頑張ります、と。それと、見守っていてほしい、と。私にとっては
「幼少期はここで邑の
「
「はっ、ド
鼻で笑ってやった。だって実際も笑うっきゃねえ、笑ってやるだけだ。それ以外にどうしろ、っての? 他に反応を強要されたなら
身寄りのなかった、私? 身寄るべき場を贄にすることで奪い取った連中のつくり話をこいつら、亀装鋼からの
焼き討ってくれるのならばご自由にどうぞどうぞ、と差しだすくらいしか言うことも取るべき態度も思いつかないぞ、私。だって本当に心の底からどうでもいいんだもの。
焼くなら焼け。施しを
私がこの邑に帰ってきたのは、亀装鋼との間に戦が発生しないよう
殿下と、殿下の次の時代を担う(かもしれない)
「ゆきましょうか、亀装鋼へ」
「どれくらいかかる?」
「我らの足で二日歩きますが」
「あっそ。全然平気」
なんなら、へばりそうなら負ぶってやろうかと申し出られそうだったので
心中で
まさに正しく
そのことを
その先に会話らしい会話はなく、亀装鋼の連中が気遣ってか、
私はすべて無視した。なにより酒は
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