二〇〇話 上尊妃たちからお説教贈答
さて、そろそろ現実逃避はやめようか。じゃないと殿下の精神神経それ
……。
「
「私の方でも
「い、や。負担を減らそうと思って」
「逆効果でしてよ、完っ全に!」
「ぐう……っ」
よかったね、殿下。まだ「ぐうの音」がでていっているみたいで。よかあないがよしとしようじゃないか。少なくとも殿下に私の現状、便りなしの
つか、誰だってそうじゃないか。なんの反応もないのってすっげ不気味に思わん?
それとも殿下ってそういうのない方がいいんだったら今後
まさか、殿下。自分には逐一報告してほしいだのとふざけまくったおふざけ吐かないといいけど。上尊のふたりがその話題に触れた。静から
声。眠っていた虎静だけど殿下の悲鳴で少し
これ、一番ほっとしたのはもちろん私。おねむを邪魔された時の虎静は、もうホント不機嫌になるので。私と違う点。きちんと人間らしく睡眠欲など備わっているんだな。
そう発見した日だったが、宥めてもう一度寝てもらうようにするのに
「ごめんなさいね、静」
「いえいえ。もっと言ってやってください」
「ええと、静? 俺に恨みが募って……」
「他に、なにがあると?」
我ながらきつかった、きつすぎただろうか。とは思えども正直な感想だったので。
新しい、まっさらおしめになったので虎静はまたむにゃむにゃ寝息を立てていく。
私は濡れているおしめを洗濯用の
ついでで赤蕾は溜まっていたおしめ
ああ、生き返るー。
「大変そうね、静」
「はじめてのことばかり山盛り手一杯です」
「そう、じゃあ殿下の面倒まで見て大変ね」
「美朱様、俺に対して
「自業自得ですよ、殿下」
「ちょ、桜綾様までっ?」
いやいや、集中攻撃すごいな、ホント。でもま、しょうがないって、殿下。あなたの勘違い気遣いのせいで気を張っていつ
心配して訊ねること訊くことすべてに「大丈夫」だとかさ。全然大丈夫じゃない。
と、いうか不安を
なので私から手を貸す真似はしない。てゆうか、そういえばだがそろそろ
ほんの
手伝うっつー頭がないのでひたすらてめえ指で
などという珍事っつーかおでかけに際しての宮騒動があったりもしたのだが、また妖気提供にいくなら
虎静、だとしたら母想いだな。少なくとも殿下以上に私へのまっすぐな思いやりがあるように思えちゃうよ。見習ってもらいたいもんだ、殿下に。それもどうかと思うが。
赤子に
「あら、美味しいわね」
「ええ。月以外、うちにいるあやかしたちは家事能力が高い有能者ばかりですので」
「そう。それで少人数でまわせているのね」
「はい、ありがたいことに」
美朱様や桜綾様と話す間、殿下は虎静の寝顔を見ながら茶をちびちび飲んでいく。
無理に加わっても手痛く
んで、ことのついでに私の
そして、この日も殿下は
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