一七六話 殿下、あなた私を殺す気か?
私の心労病を狙っているか、殿下。なにそれ新手のささやかな試練かなにかかな。
小さなコだったら許されるお茶目だが、あなたの場合はというかこの場合はけっして断じて許されざることですからね。ああ、今すぐにでも
「わたくしの家に」
「はい?」
「わたくしの家に届いた報せでは殿下が
「こふっ!?」
「その方を補佐する
「こほっ、けほ、ちょ、珊瑚さ――?」
いきなりはじまったまさかの私話題で私はおかわりにもらった茶に
美姫の中の美姫? そこは美姫じゃなくて美「
教えてくれないかな、ねえ、殿下? あなたは私を
そう思ってしまうくらいもう、なんだろうな。ちょっと四夫人たちの扱いがぞんざいで私に
いやいやいや、足りない足りない足りん! ちょこっときつめに締めてやる。そうすれば私の気苦労のほどがわかろう。ダメだ、なんかもう殿下の残念のせいで疲れたよ。
「殿下の説明不足、というか抜け落ちはあとで私から一言刺し、いえ、入れますね」
「ジ、
「お気になさらず、
「ものは言いようぢゃな、静。
「黙れ、
この時、私はどういう顔をしていたんだ? なぜか四夫人方がぶるっと震えて連れの
……鬼、もっと言って
と、心に誓って決めた、大決定した私は深呼吸で怒りを押し込み、抑え込みしてあとのお楽しみとして殿下への躾が入ったのもあり、月にお土産の包みを配ってもらった。
え、そんなに怖いかな、私。
だって仕方ないじゃないか。殿下のうっかりで済まないうっかり言葉足らずのせいで
「本日はありがとうございました」
「い、いえ、こちらこそ。ご多忙な中美味しいお茶やお茶
「?」
「私から、個人的に静様へ
? なんでそんなことを確認取るんだ。とは思ったが私は頷いておいた。
そのあと
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