一七三話 説明して、いよいよ茶会らしく
私、「これ」が
揺らいだとしてもそれは私の愛情ではなく殿下の方の情熱になるだろうからこそ胸を張って言える。
紅楓妃は肩を震わせたが、少ししてそろそろと視線をあげて私にあわせてきた。ふむふむ? なるほど、こりゃあたしかに色っぽい限りで。殿下、私の
紅楓妃の方がよほどいい体している。
いい。一夜限りの関係であったって、そればかり、肉体関係だけが対人関係ではないのは当然のこと。お
私とて一夜といわず
「殿下はあなたを選んだのですよ、紅楓様」
「な、情けデはな、いでしょうか。ワタシがあまりにも息の苦しい場所にいるかラ」
「それは殿下も同じ。だからこそでしょう」
「……え?」
「殿下はずっと
紅楓妃が
「みなさんは殿下が厳しい目で見て、接して、選ばれた
すると、それまで最初のお礼以降口をだしてこなかった
珊瑚妃、と言えば西と北の
「わたくしここ近年の流通変化の話しかしておりませんでしたよ? なのに、あのえっとそのまじめに選んでくださっていたんですか? これでというかこんなのでよい?」
「適当に選んでいたら
そう。殿下がこの世で
だから遠慮からの
……まあ、唯一怪しいのは殿下が私の顔が好みで私を選んだ
「……ああ、冷めましたわね。失礼。私の
「こちらをどうぞ。みな様もどうぞ」
「ありがとうついでにいい加減鏡をさげて」
「おおう、怖い怖いのーう」
「はあ、心にもないことを」
「ぬしには、言われとうないわ」
うっせえ、月。帰ってから仕置きに水ぶっかけられたいのか。……「冷やし狐ぶっかけ」とかってつけたらなにか、お料理の名前みたいだなあ、まあ、黙っておこうっと。
全員の
で、また私から注いでいく。順番に、
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