一六六話 どうせ、どうにもならない
……。いいや。どう転ぼうが私に決定権はない。それは
あの
あんな場所、あんな腐った地を守る必要があるんだろうか、という気持ちと私のことが
私という水の
心配なんてない。どうでもいい。
そうなれば、私が
けど、だからといって素顔でいったところで状況が大きく変わるとも思えない。むしろ
やつらは私の
鬼の娘、生かしてやっているのに恩知らずにも逆らうならでていけ、と私を追いだしてくれたのに、いまさら
そんな
「
「わかっているなら言うな。私が自分でわかっているさ。弱くて惨めで憐れだって」
「……そこまでは言うておらん。当たり前にぬしはあそこを
バカまっしぐらで本能と気の向くままにあの邑を私が手にかける。そうしなかったのは人間らしく在れ、と言って
けど、状況は変わった。私には
邑がひとつ焼かれるだけならばもう、放っておいていいんじゃないか、と思うよ。
あんな場所あったってなくったって誰も
そして、それは私が邑にいた時まで。以降は通常の
これについては皇帝陛下も疑問を抱いた。つい一年と少し前まで
一度その場は開かれ、のちに殿下が陛下に説明したそうだ。私から水の恵みを
私がその邑で実際どのような暮らしぶりであったかを私の
が、陛下は殿下の
ただし、それこそ
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