一六五話 北の奥にある村落、って
怖いね、切れ者っていう人種は。あ、いや、別にうちの殿下が単純だとか、うっかり乗せられやすすぎちょろ野郎だのというひどいことは一瞬浮かんだが
でも、そんなちょっと間抜けたところがご
……。てか、ちょ、と待て。北? 北の
「そうそう、少し前、一年ちょっとかな? その
「……」
「もうその鬼は住んでいないらしいってことだったけど
なにその情報。鬼が住んでいた邑、ってもう確実にそうじゃないか。私が
私を、あの邑のクソ共と一緒にするな、と鬼の
私は、なにも望んじゃいなかった。望むに
あんのクソ邑のアホ共、滅ぶなら勝手に滅べ! と言いたいところだが、私はもうこの国では
だから、私の
いまさらこの国を捨てる真似、殿下を裏切る真似、できっこない。クッソむかつくが必ず確実に報せないとならない。私が
「じゃ、
そこまでだった。
この狐でも
ちょうどよく
茶会、という顔あわせを乗り切ったらだなんて
早くいってくれ、とばかりの私に秋穹は「?」と不思議そうな顔だったが宛を聞いてちょっと勘違いしているようだが、それでも笑顔で駆けていってくれたので、いっか。
「腹立たしいのう」
「そう荒ぶるなよ、月。らしくない」
「むしろ、なぜぬしは平気なのぢゃ?」
「……いろいろ思うところはあるが利用できるものは最大限利用してこそだから?」
私の返しに月は途端、
あとそれよりは亀装鋼のきな
情報なんて入っていない、というのを
彼としては
本心は無視してしまいたい。が、然樹皇太子の
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