一六四話 約束の庭に、思いもよらぬ「客」
「
「だからいいんだよ」
「ふふ、
まったく、毎度毎度こいつは鋭く
それに殿下も。彼は目が
殿下、本当に不可解な
えー。赤い
「やあ、それが
「……ええっとー」
「それにしてもずいぶん
「なにをしておるんぢゃ、ジ」
ン、まで言い終わらず私が見る先を見た月の表情が
月の笑顔に「面倒臭い。ぶっ
ま、まあ、殺すといっても紙の
見張り
「なにか用事か、私はこれから
「へえ。否定しないんだ?」
「
「ふふ、やっぱり君との対話は楽しいね。ちょっとした問題を伝えたいと思って秘密の抜け穴を使ったんだ。ああ、先に言っておくけど今後も使いたいからさ、教えないよ」
「それは私でなく殿下に宣言しろ。で?」
相手の、然樹
相手が売ろうとしている情報も気になる。殿下の方に式を飛ばさなかった理由。手間をかけて私の方へ寄越したわけがある筈だ。そいつは探っておかねばならないだろう。
私が
「
「ふうん。亀装鋼の位置が不明なんだが」
「あは、甘え
……。一部に聞き捨てならない単語が混ざったような気がしなくもないが、無視しようっと。きっと
てか、どこに私が甘えた点があったと思えるんだろう、こいつ。こう言っちゃ悪いがてめえの方が気持ち悪いって思っちゃうのは私だけではない、と信じているぞ。うん。
あとで殿下に報告ついでに訊いてみよう。てか、さ。これだけの情報を受け渡す為になにを考えて私へ……ああ、式を
つまり、その然樹が
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