急なる救いの手、になるだろうか
一三七話 お揃いでらっしゃってびっくりだ
双方は相性悪くともそれぞれに私より大人で国を守る男、というよりそれ以上に
私が「大丈夫だろうか?」とか「殴りあいでなくきちんと話しあいになるか?」など案じている間に案内が終わった。
さっさととんずらぶっこいた、が正しい? だって、それくらい
で、その殿下の隣にいる
その
私はそんなに頼りないのか、
で、一番に駆け寄ってくると思っていた殿下だが不動。どころかなにか激しく悔いている様子が見受けられた。なんだ、どうした、殿下? このひとだからあの
あの時、
「待たせたね」
「その態度はなんだ、
「存じております、陛下。が、
こっちはこっちでやって来て早々好きに言っているし。招いた覚えがあろうがなかろうが対応はしろよってのは私だけの特殊意見ではない。……だよね? 違わないよな?
てか、さっきの声は然樹皇太子の父君で
えーっと、「
木や紙といった資源に重きを置く泉宝はそれらにあやかった名を
然樹皇太子は私の脇を通りすぎ
然樹皇太子の機嫌の悪さはどうにかならんものか。あ、えっとそっちもそっちだがこっちの皇太子嵐燦殿下も不機嫌さでは引けを取っていない。負けていないぞ、少しも。
双方共に褒められたことではない。が、まあただ見物する分には白熱しているね。
と、だけ言える。然樹皇太子は燕春陛下の横を通って自身の父で皇帝である子白様の隣に座った。イライラむかむかを剝きだしにしている。……頼むから殿下を
「こちらが
「
「父上っ!? ぼ、私がなにをしたと」
「貴様、然樹。言い逃れ叶うとでも?」
「……ふん。なんのことだか」
それまで口を
怒りのあまり大地が揺らいだようにも感じるほど怒気に染まった声に然樹はしかしまともに取りあわない。きっぱりすぎるくらいはっきり「意味不明だよ、君」と
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます