八九話 槍の話。私の話。いろいろ話
なるほどね。そんな
……もしかして、
だって、これは元々は(確定してはいないが)
それこそ「これまでこの武具により父に
だとしたら運命とは本当に
「
「は、梓萌陛下に
「こ、ここ、こ、皇后陛下にいっ!?」
「うるせえ、ですよ」
「ぬしは言葉がおかしいがの」
「うるせえ、黙れ。余計なお世話だ、ボケ」
おかしいのは承知の上だ、バカ。ただ、普通に対等に接していいのか、敬うべきか迷った結果だっつーの。にしても、
と、いう感じの疑問だろうか。なるほどね。そらたしかに疑問だ。でも、ここで私の立場うんたらを明かすのは、ちょっとどうなんだろうな。そう思い、
陛下は皇后陛下がその、なんだろ。すさまじい将軍の娘だというのにはじめて触れたかのような。いや、正確には将軍の娘だとは知っていたが、そこまで著名な将だとは知らなかったというところか。よって、少し驚いて呆けていたようだったがすぐ微笑んだ。
「湖での
「あ、は。存じております。……もしや」
「ああ。このコが助けてくれたのだ。旅をしていると言っていたが、この才を遊ばせておくのは実に惜しいと思ってな。いろいろ段取りに時間を喰ったが住まいも歳頃の娘だし別に用意させたのもあり、紹介が
「な、なるほど。
「そうだ。
あれ? 今回、敵となるのは
でも、そうか。式持ちに特化した国もあるということなら、だから殿下に式をつけさせる令をださせた
いざとなったら兵じゃなく、平民
そのアホ官吏の横っ面を張ってやりたいのは私だけではないとは思うが、ま、思うだけだし確定的に不利益と理不尽を目に見えてこうむったのは
とはいえ、
身内に宿した
重要なのはいざという時、手を貸してくれるか否かだから月は私の式に数えていいと殿下が言っていた。なので、私は考えるのが、思い悩むのがアホ臭く思えてそうした。
月を私の式に数えたというかいざという時の戦力のひとつに計上させてもらった。
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