七四話 後宮の二大嫌われ者だったようだ
この豚共は私の
アレか? いっそその醜い
二度と人前にでられないように。
こいつらの腐った性根は治りゃあしない。それならいっそ追放される理由をつくって差しあげることが親切じゃないか? 心身共に醜いのででていきます、と言いやがれ。
「こ、こほの、
「はて。あなた方が
ぐ、と声が詰まった音。悲鳴の合間に吐いていた私からすればたかだか「文句」を呑み込める程度には知能が多少、少々は残っていたようだけど私はその後始末、しない。
服は
これが原液、本当に正真正銘の原液だったらこのふたりはもうここにいない。腐った
「
「な、な、たかが殿下の后候補風情が」
「あら、あなた方こそ未来の
普段の私らしからぬ口調で言えばふたりはハッとして
そんな威圧感半端じゃない微笑みでいる陛下は
「さてさて、長らく耐えて放置した
きついお言葉だが、正当な言葉だ。そう思ったのは私だけではなかった。他の上尊四夫人であり、私の講師役を担ってくれているふたりもにこやかに茶器を手にして言う。
「同意ですわ、陛下。ですが、静による聖なる洗浄のお陰もあってか清々しいこと」
「ええ、まったく。私もそう思います」
……ええと、この醜女二匹はどれだけ他の
ただし、三妃共私が手厳しくしっかり
私に座るよう目で促し、陛下の侍女のひとりが私の茶を新しく
静かな秋近づく庭に茶を飲む静かな喉の音と
これは、至高の贅沢? いや、たかが私の紹介
と、
「……たかが妖力水の二割原液をぶっかけて満足かえ、静?
「まあ、静。アレで二割なの?」
そこ?
「ええ、まあ。人体に害を与える濃度なら二割が最もお手軽ですから。それ以上にあげると月じゃないですが、ぐずぐずに溶けてこの庭を穢す腐れ養分になったでしょうね」
茶器を置いた私の丁寧な答に皇后陛下も
侍女はいまだ泣き続ける
微笑み、なのはそうなんだけどどうしてだろうか、この悪寒は。こ、皇后陛下、お顔がこれまで見た中で
にっこにこ、と音がつきそうではあるが内心の怒りが
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