今回、全てを破壊しながら進むバッファローの小説を大量に接種したわけですが、この作品はとにかく読みやすい。
テンポよく、すっと頭に入ってきて、無駄な説明をしない。さらっとやっていますが、これを書くのは本当に難しい。相当なカラテの高さを感じますぜ。
私が上手いな……と思ったのは冒頭のこの部分で、
「極地のオーロラの下当然のように海上を進むバッファローたちは、奇妙に荘厳な輝きを放っていたという。」
この一文がすごく良いですよね。ありえない情景なんですけど、それを過不足なく説明してすっと理解(わか)らせられる。理想です。