第3話 魔術を追求する
「獄炎鳥」
大分、魔力操作が上達してた。それに伴って魔術の威力を制御できるようになってきた。
そろそろ違う魔術を習ってもいいのではないだろうか?
「グリムそろそろ違う魔術を教えろ。」
グリムは少し考えた様子をしながら言う。
「それでは他の魔術について教えましょう。
まず、魔術には攻撃魔術、回復魔術、身体強化魔術、結界術があります。
お嬢様の使う獄炎は攻撃力魔術に含まれます。
戦闘で魔術を使うにはこれらをある程度は使えるレベルにないと話になりません。
この中だと身体強化魔術が一番習得しやすいのでそれから始めましょう。」
身体強化が使えると肉体の強度を上げることができるから戦いで打たれ強くなれるだろう。しかし、まずは怪我を治せる回復魔術からするべきなのでは?
「回復魔術からやらないのは何でだ?
自分で怪我を治せるようになった方がいいような気がするのだが?」
「回復魔術は習得の仕方が少し特殊でして準備が必要なのです。それに怪我をしても私が回復魔術を使えますので大丈夫です。」
なら仕方ないか。ここは我慢して早く身体強化を習得するとしよう。
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《グリムの結界内》
グリムからは身体強化の仕方を教えてもらったが身体強化は感覚でやるものらしい。
身体強化魔術には魔術式がないらしい。 人それぞれ筋肉のつき方や骨格が微妙に異なるため自分に合ったようにする必要がのだそうだ。
身体強化の基本的な使い方は体の強化する場所に魔力を集中させることで発動させるらしい。
まずは目の前にある巨大な岩を砕けるようにやってみるか。腕に魔力を集中させて拳を振るう。
「ガァー腕が砕けた、グリム早く回復魔術を……」
「了解しました。」
黒が混じった緑色の光がグリムの手から出て、砕けた腕に触れるとあっという間に治った。
「お嬢様、身体強化をするときは体の作りを意識して魔力を使う必要があります。
骨と筋肉に魔力を注ぐイメージをばすると使いやすいと思います。」
言われたように魔力を使ってみる。魔力によって骨を頑丈にして筋肉を増大するイメージでやってみることにする。
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結論から言おう、岩を割ることはできた。しかし腕は最初よりもひどくボロボロになってしまった。その時の激痛で意識を失ってしまった。
今回はしっかりと腕を魔力で頑丈に強化したつもりだったが何故腕が砕けたのか?
まさか身体強化は元の身体能力に依存するのではないのか?だから腕は魔力による強化に耐えられなかったのか。
これからは体を鍛える必要があるな。あと今の自分の体がどれくらいの強化に耐えられるのか調べるとしよう。
今更だが私が一人で訓練しているのは、魔術を習得するには基本的なことを学んだら自分で訓練して自分に合った魔術の使い方を身につけるためらしい。
魔術の使い方は本当に人それぞれで全然違うものらしい。
よし、腕も治してもらってまだ時間もあるから続きをやるとしよう。体を魔力で操作して耐えられる限界を知るとしよう。
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やってみて分かったのは身体強化を元の3割強化するまでだったら体を壊さずにできることがわかった。
しかし、不思議なことがある岩を割った右腕の方が左腕より身体強化に耐えられるのだ。
何故だろうか?体の魔力を感じてみると右腕の骨や筋肉に魔力が帯びているのだ。もしかすると体の筋肉や骨に魔力を注ぐことで元の能力が上がるのではないだろうか?
これならば思ったよりも早く身体能力を上げることができそうだ。このまま体に魔力を注ぎ続けて寝ることにしよう。明日、確認したら本当かわかるだろう。
《次の日》
上がっている………………………
……身体能力が上がっている
昨日よりも少しだが身体強化に耐えられるようになっている。これからは体に魔力を注ぎ続けることにしよう。
「グリム、次の魔術を教えろ」
グリムは少し驚いたように言う。
「もう、身体強化ができるようになったのですか?」
疑うので、グリム前で身体強化魔術を発動する。
「確かに発動しています。
なかなかの精度ですね、これほどの魔力制御なら結界術もすぐに使えるようになるでしょう。」
グリムはいきなり周りを確認し出す。何だか様子が変だ。
「お嬢様、追手が来ました」
グリムは少し焦ったように言う。
「なぁ……」
痛みを感じ胸を見ると刃物が突き出ている。やばい後ろに………
「お嬢様‼︎」
グリムは咄嗟に大鎌で器用に私の後ろにいる敵を切り裂く。すぐに回復魔術を私に使うが敵に囲まれており、治りが悪い。
やばい、このままだと死んでしまう。
魔女の復讐記〜虐げられたものたちの逆襲 山椒 雫 @12473647
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