第3話 奴隷からも物乞いします
依頼をこなし、ギルドに戻ってきて荷物整理を始めた。
ギルドカードなんていう便利機能のない異世界ではあるものの、取り出した物品の鑑定と分別を頼み実に3割程は依頼として出されているもので多少の硬貨も受け取れた。
あ。その他の物品は当然戦利品扱いになる。ギルドには交渉の意思あり、っていってあるし遺族が来たら格安で渡すつもりである。
無料じゃないのか?って、ないです、手間賃もだけど成りすましなんかありふれてるしね。善意?十分に見せているのでこれ以上はないかな。
それじゃあ今回の本題。
依頼主だったカップルと共に歩きながら状況を聞くに、件の奴隷
は呪われているらしい。格安奴隷には欠損なり、呪いなり、幻惑魔法なり詐欺ギリギリのものも多いらしいが遅行性のそれだったということだ。
「で、その奴隷をどうしたいんだ?解呪したいだけなら教会へ行けっていうし、処分寸前で足元見てるなら。報酬の交渉を頑張るが」
と軽く脅してみる。まぁ実力的に勝ち目ないから空元気もいいとこだが
「いや、解呪は多分無理だな。まともな料金でできるようなら向こうさんがやってたろうし。あと処分でもないあいつも気にしてるんだ仲も悪くなかったしな」
とリア充の弁。爆発はしないでもいいか、嘘はなさそうだし
そんな無駄話も続け家にそう家に着く。そうコイツらやっぱ同棲か更に奴隷。敵かな_?しかも金もあるっぽいし、貰うもんもらうか物乞いだし
「んで、君が奴隷の___か、ホントに随分とましな扱いを」
そう声かけたくなるほどにまともだ。安物であっても服を着、ベッドで寝ている。こちらに来てすぐの俺より、まともかもしれない。
「これを見て、同じこといえるの?」
と女の方が見せてきたのは、どうやら奴隷の鑑定証らしい
今日から物乞い! @sekishin
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