応援コメント

#01 Moon」への応援コメント


  •  これが隠された過去のエピソードというやつですね。「前奏」からの謎がようやく解き明かされるわけで、でもなんか重たそうな話で、なかなかチャレンジングなスピンオフになりそうです。


     さて、のっけから申し訳ないんですが、最初のシーン、かなり分かりづらいです。すっと分かる読者もそれなりにいるとは思いますが、ぼーっと読んでるタイプには鬼門みたいな作りになってます。
     あ、それと先に断っておくと、私はキャラ名を覚えるのがすごく苦手で、話の筋は覚えていても、姓名をきっちり記憶するのはムリです。ので、以下はスピンオフにも関わらず、本シリーズを初めて読む人の目線が結構入った形になってるかも知れませんが。

     冒頭のシーン、まず「北上先生」「彼女」「響子」が同一人物であるとわかったのは、実に話の終わり近くになってからでした。その場にいるのは二人だとは分かりますし、楽譜制作絡みの作業中とは分かるんですが、それ以外のこと、つまりどういう立場の人物がどういう関係でどのセリフを喋っているのかが判然とせず、正直、のっけから「うわ、なんかわからんな」という印象を与えてしまう文になってる気がします。
     多分、冒頭のセリフを口にしている人物のフルネームを、最後まで隠し通さなければならない、という制約を作ったせいでこうなってるんだと思いますけれど、冒頭数行に渡って主語がしばらくないというのは誤解の元になってるかと。
     少し踏み込んで申し上げると、この文章は事実上一人称の文章です。でも、当の視点人物の情報が全然ないんで、実はかなり強固な固定視点だということが伝わりにくくなってるんだと思います(それを即座に見抜くタイプの読者は、スラスラ読めると思います)。その上で主語が省略されまくってるんで、混乱する、という。
     星楽という個人名を抜きにしつつ、ここにこういう人物がいて、今カメラは彼女の目の中に入ってます、ということがわかる仕掛けを、冒頭に挿れる工夫を考えてみてください。シーンを追加するか、このままの書き出しで工夫するかは秋葵さん次第だと思います。
     うん、こういうのの直しってすごく厄介なんですよ 笑。言ってみれば、読解力が「高くない」読み手のための処置ですしね。もしかしたら「わからない」って言われてるその中身もうまくつかめないかも知れませんが、でもこういうところで「ん、ちょっとわかりにくいかな」と自分で見極めがつくようになったら、もうこの手のトラブルから卒業できると思いますんで……まあがんばって。

    作者からの返信

    コメントとご指摘、いつもありがとうございます!


    もう直してしまってからの事後報告みたいな感じになるのですが、
    私自身、執筆している時もずっと『これ、よく読まんと誰が誰かなのかあやふやになりそうだな』っていう違和感が少し残っていまして…

    このカクヨムに投稿している小説もそうなのですが、私の執筆スタイルは基本的に「三人称一元視点」が多いです。
    「三人称」と同様、語り手と主人公(視点人物)は別々にいるパターンで、かつその語り手がその主人公の気持ちを代弁して読者に伝えている、というパターンです(ちょっと説明分かりづらかったらすみません)。

    今回は、語り手に視点人物の本名を伏せてもらいながら、でも三人称は保ったまま、って感じだったので、書くのも結構大変でした。
    主語が全部消えるし、語り手の視点人物の呼び方も『こっち』とか『こちら』とか、でもそれだと『語り手』=『視点人物』みたいな感じになるし……

    いっそのこと最初からフルネーム出しちゃっていいかな、とも一瞬思いましたが、でもここはどうしても読者様に『これ(主人公)誰?』みたいなドキドキ感を持ちながら読み進めて欲しかったところなんです。『前奏』からずっと謎のままだった人物を、ここぞ!とばかりにぶっこんだこともあって。
    だから半ば無理やり押し通したのですが、よく考えたらそれで読者様を困惑させてしまったり、何か誤解を招いてしまったりでもすれば元の子もないな、と考え直しました。

    でもこのパターンを貫き、かつ読者の皆様の頭にスッと入れるようにするには、私の文章能力では限界を感じました。

    それで考えた結果、急な変更になりますが、もう完全な『一人称』にすることにしました。
    一人称だと、最後まで主人公の名前を伏せたまま『私』とかで押し通せますし、キタガミおばあちゃんとかも『北上先生』一本で通せますし。


    今回も丁寧かつ貴重なご意見、ありがとうございました!


    >でもなんか重たそうな話で、なかなかチャレンジングなスピンオフになりそうです。

    えー、もしよろしければ、ビューワー設定で背景色を『黒』にしてもらって、ぜひこの暗〜い淀んだ雰囲気を存分に味わってほしいですw
    どこまでこのスピンオフ編を闇深な雰囲気に仕上げられるかは、私の腕試し的な部分もありますので、最後までお付き合い頂けると光栄です。

    一応、本編が『青空の下の物語(昼)』なら、このスピンオフ編は『夜空の下の物語(夜)』っていうコンセプトなので、本編の方は水色に変えてもらったりしたら(Web版でしたら変えれるはず)、より一層温度差を感じられる気がするのでおすすめです(誰得w)。

    編集済