三冊目【時代を絞って幅広い情報を得られる本】

『図説中国文明史 6 隋唐』創元社


全10巻で「先史」から「清」まであります。

私は6冊目の「隋唐」を読みました。

書くと決めたのが唐~宋あたりなので借りたのはこの一冊ですが、今後ほかの時代を書くなら絶対このシリーズを借りようと決めるくらい良かったです。


そう……借りるしかないのです。

買うとなると中古で高値になります(運が良ければ安いのもあるらしい)。

趣味の観劇チケットで「高額転売は悪!」と刷り込まれているので、定価より高いものに抵抗があるのですが、本来書籍とはそういうものか……と。高額でも買おうかかなり悩みましたが、この本を見つけたときには既に執筆に入っていたので補足としてしか使えなかったのと、ほかに借りる人もいない古い本のため、貸出延長できたので一ヶ月ほど手元に置けました。必要ならまた借りようかと。もし新たなプロットで違う時代について調べることになれば、そのときは定価以上でも買うかもしれません。

その前に、図書館で借りられたら借りてみますが。


この手の本が役立つとわかったので、今後は他社の似た本も図書館利用しつつ、必要な本は買いたいです。


「はじめに」で紹介した文章メインの本は、著者の考えも盛り込まれた読み物になっていますが、こういった図入りの本は教科書や参考書の感覚で読めます。専門的に掘り下げたい人は文章中心の本を探して、図や写真中心で全体を把握したいというビギナーはこの本を読むのが良いでしょう。

見開きで文字のみというページはないくらい図や写真が満載です。

もっと早くこの本を入手できていたらなあ……と思います。


たとえば「長安の規模と都市プラン」という章では、「都は碁盤の目状だった」と文章で説明するだけではなく、図(カラーの地図)が出ています。図を見ると南北縦に川が二本流れ、東南の端に大きな池があるのがわかります。西と東に市場があります。長安城は南の門からまっすぐ北に向かった果てにあります。

それらが図を見ればパッとわかるのが良いです。

その後のページには宮殿区がやはり地図で紹介されてます。


既に小説を書き始めている時期に読みましたが、碁盤の目状、北に宮殿、東西に市場があるなどは取り入れることにしました。再現された地図を見ていると、やはりイメージが湧きやすいです。

ほかにも教育制度など、この本で知ったことをいくつか追加で取り入れてます。


というわけで、以上、この資料のおかげで書籍化できた三冊を紹介しました。



最後ですので改めて宣伝です。

(宣伝は要らないという人は、この先は読まずに閉じましょう)


3月1日 角川ビーンズ文庫

『葬送師と貴族探偵 死者は秘密を知っている』水無月せん


カクヨム内コンテストからのデビュー作です。

電子書籍の試し読みはページも多めですし、コンテスト参加作は現在もカクヨムで読めますので、それを試し読みしていただいても。資料をもとにどんな話を書いたのか……くらいの興味ででも、お買い求めいただければ……!

架空の国設定のファンタジーなのであくまでも資料は「参考資料」で、歴史ものではありませんので要注意。

https://www.kadokawa.co.jp/product/322308000498/


資料探しをするようになってから、カクヨム内のエッセイで情報を得ることもあり、とてもありがたかったです。私の紹介エッセイも、そういった多くの情報の中のひとつとして、読んでいただけたなら幸いです。

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この本のおかげで書籍化できた 中華ファンタジー資料3選 水無月せん @kakumina6

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