4話 日常が壊れてイベントが始まりました。
季節は春を過ぎる頃。
他生徒達はでは他のクラスの生徒との顔合わせも終わり、入学して初めての中間テストが残り1週間まで迫っていた。
ここで好成績を出すことができれば卒業できる可能性が多いにあり得るし、総合成績のランキングも表示されるので最初の印象がここで決まるといっても過言ではない。
もともと友達ができないとわかっていたミナトはこれまでずっと勉強をしたりお金を稼いだりして過ごしていたのでテストへの対策はバッチリだった。
今は最後の確認として解き直しをしていて、いつもの図書館で勉強している時にそれは起きた。
「すみません。ここの問題なんですけど……」
「どれどれ……あぁこの問題ねー……」
今日も変わらずワンツーマンで教えてもらっていた時、年期が入ったドアが開く音がした。
二人気になって音がした方を見るとそこには一人の生徒がいた。
「すみませーん!気になって入ったんですけどここってなんですか〜!?」
それを聞いたミナトは思った。うるさいと。だがそれ以上に驚いた。ここは王都の外れにある場所で王都で生活する人がここに来るという可能性はゼロに等しい。探索していればいつか見つかるかもしれないが、犯罪行為に巻き込まれたくないのなら普通はしない。その上、一人で探索しているのは余程のバカか、力に自信のあるやつだけだろう。司書が応対のために立ち上がった。
「ここは王都の外れにある使われていない図書館ですよ、お嬢さん。1人で何か用事が?」
「いえ!いろんな場所を見て回っていたら一箇所だけ古い場所があったので、気になって入っただけです!」
先程の考えに前者でもあり、後者であるんだなとミナトは思った。そしてそのまま帰って欲しいとも。
「それは結構。だか、ここは営業してないんだ。ここにあるのは必要なくなった本だけだから済まないが、そのまま出てってほしい『なんでですか?』……んだけど。」
「だってここに学園の生徒がいるじゃないですか。ほら、そこに。」
そう言うとこちらを指してくる謎の女子生徒。関わりたくないのでスルーを決め込む。それを見てこっちに歩いてくる……いや来んなよ。止めてくれよ司書さん。
「えっと、彼はここを間借りしているんだ…だからここを使っているだけであり、他の人は使っていなよ…ってちょっと」
「間借りしてるの!?へ~~……こんにちは!ねぇ、貴方のお名前はなんていうの?」
面倒くさいことになるのはわかっているから言いたくない。……が言わないと不敬になるのはわかっているので渋々答えた。
「ミナトです。名字はありません貴方に名乗ってももらう必要はな「ミナトっていうんだね!私の名前はリリカ・フォン・セレナーデ。リリカって呼んで!」……勝手に名乗ったよ。コイツ。知ってたけど。だってコイツ
「一応、この国の第三者王女様だけど、気にしないでね!」
王家の人だもん……、
魔法を使えない僕が、魔法学園を卒業するまで。 ミコト @17832006
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