知らない家族が怖い

 2話目だけでも読んでいただきたい。
 長い事顔を合わせていなかった家族を、久しぶりに見たとき、その外見が明らかに変わってしまっていたら?
 おかしいのは家族か、自分か。
 確かめる方法は?
 手料理を食べさせてもらう?
 家族の思い出を話してもらう?
 おかしいのは自分かもしれない。
 考えれば考えるほど、そんな気がしてくる。
 でも、何かが確かに、少しずつおかしい。

 不気味な渦の中に放り込まれる恐怖。

 だから、見落としてしまう。
 恐怖の本質を。