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半分の半分の半分、それでも

半分の半分の半分、それでも

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★★★
★38
13人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 脳幹 まこと
    398件の
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    ★★★ Excellent!!!

    あの夏、色々教えてくれた兄ちゃんが終わりかけてる。


     親戚からの頼みで従兄の家に向かうことになった俺。
     昔、色々なことを教えてもらって、大人に見えた兄ちゃんは、現実によってボロボロに打ちのめされていた。
     微妙な関係性の俺は、励ますでもなく、極力あの夏のように、会話をしていく。

    ・

     誰かの私生活の切り取りかと思った。

     親戚ではないにせよ「そういう状態」の家に出向く機会があったのだが、その際の気まずさとか、苦笑いとか、投げやり感が描かれている。
     放っておくほど他人ではないが、助けるほどに親しいとも呼ぶのも難しい関係。
     情がないではないが、妙に冷淡な感覚だ。

     この微妙な雰囲気が終わりまでずっと続く。
     一時間ぐらい二人のやりとりを聞いていたい作品だった。

    • 2024年4月6日 15:07