親戚からの頼みで従兄の家に向かうことになった俺。
昔、色々なことを教えてもらって、大人に見えた兄ちゃんは、現実によってボロボロに打ちのめされていた。
微妙な関係性の俺は、励ますでもなく、極力あの夏のように、会話をしていく。
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誰かの私生活の切り取りかと思った。
親戚ではないにせよ「そういう状態」の家に出向く機会があったのだが、その際の気まずさとか、苦笑いとか、投げやり感が描かれている。
放っておくほど他人ではないが、助けるほどに親しいとも呼ぶのも難しい関係。
情がないではないが、妙に冷淡な感覚だ。
この微妙な雰囲気が終わりまでずっと続く。
一時間ぐらい二人のやりとりを聞いていたい作品だった。