予定1 君には構わない。

両親が僕の心を癒すために、君を連れて来た。

僕はいらないって言ったのに。

だから僕は君に構わないと決めた。

それなのに、玄関に来た君は酷いだみ声で僕を呼んだんだ。


——みぎゃあ。


何だよ、その声。

もうちょっと可愛く鳴けないのか。

思わず振り返った僕は、君に名前を付けた。

何の捻りもなく、アイヌ語で「ちゃぺ」と。



ほら、君は来た時から僕の予定をままならいものにしてしまう。

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