第5話 外の世界を探索してみると、俺の運命を変える人が現れる
さて、屋敷から外に出たわけだが……。
「なんだこれ?」
目の前には一面の畑が広がっているのだが?
(見たことがない作物ばかりだな?)
「これはメロンだね」
後ろから声をかけられる。
振り返ると、そこには一人の老人がいた。
(誰だこの人?)
俺は首を傾げる。
(もしかして、ガンプ爺さん?)
『RE:ゼロ・ブレード・アーティスト・オンライン』におけるお騒がせキャラだ。
意外に重要な役割を持っていて、こいつがしでかした事件がのちに、俺の運命を変えたりすることになる。
(本当にそうなのか?)
半信半疑だが、話を合わせることにした。
「まちゅ?」
「ああそうだよ」
お?正解だったらしいぞ! ならば……。
「うーまーいーでしゅ!」
よしっ!言えたぞ! ゲームでは選択肢を選ぶだけだけど、現実は違うな。
ちゃんと発音できるかどうか不安だったが、ちゃんと言えたようだ。
「そうかい?ありがとうね」
そう言ってガンプ爺さんは嬉しそうに去っていった。
(やっぱりガンプ爺さんなのか……)
いやでも待てよ?
確かゲームではセリスがメロンの種を持ち込んで、それが広がって栽培されるようになったんじゃなかったか?
だが、既にメロンはある。
(もしかして、俺じゃなくてもう誰かが持ち込んだのか?)
そうかもしれない。
そう考えると辻褄が合うな。
セリスが持ち込んだから栽培されたのではなく、元々栽培されていたものがセリスのせいで広まったとか?
いや……わからん……。
(でもこれで収穫量が増えれば、村は豊かになるんじゃないか?)
そう考えれば悪いことではないよな?
(まあいいや。とりあえず情報収集をしないとな)
「ばあぶ」
◆
(さて、どうしたものかな……?)
さらに、外を歩き回ることにした。
まずは畑を見て回る。
(初めて見るものばかりだ)
それに見たことのない虫も飛んでいる。
だが、不思議なことに嫌悪感はない。
(俺は虫が平気だったかな?)
いやでもゲームの中で飛んでいた昆虫は平気でなかったはず……。
(まあ転生したばかりだしな)
深く考えるのはよそう。
ちなみに今の俺は赤ちゃんだから、普通に喋ることも難しいし書くこともできない。
両親には「ばあぶ」くらいしか喋れないと思われているようだ。
影の支配者に憧れて~転生したのは聖女を殺す悪役でした~回避するためにはどうするか!? うんこ @yonechanish
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