第3話 認識

人が人を愛するとき、相手の何かを許し、何かを諦める。

まさに諦めも肝心だ。ただその何かは人それぞれ。

許せるのも諦めるのもその人自身が決め、人生を歩んでく。


麗夜と出会ったとき漫画のようにビビッと感じるものは

何も無かった。ああ運命の人だとも思わなかった。

でも何故か麗夜を目で追いかけたり

何をしてても麗夜のことを考えていた。

これが恋なんだと思った。

人を好きになるって事なんだと思った。

心がふわふわして、ちょっとのことで悩んで、

ちょっとのことで舞い上がってた。

恋は浮き沈みが激しい。メリーゴーランドみたいだ。

でも付き合いが長くなるに連れてメリーゴーランドは壊れていった。


美晴と出会ったとき雷に打たれた気分だった。

出会ってから毎日美晴のことばかり。

あの子の好きな映画は何だろう、好きな音楽はなんだろう

好きな食べ物はなんだろう、好きな飲み物はなんだろう

日に日に美晴を知りたくなっていった。

これが恋なんだと思った。

本気で人を好きになるって事なんだと思った。

恋は常に浮ついている。まるで観覧車みたいだ。

でもその熱はずっとは続かない。

観覧車も次第にコントロールが効かなくなり

一気に壊れた。


認識にズレが出ていたことを知った二人は

また一から関係を築いていくという答えを出すも

どこかまだ煮え切れていない。

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ナイアガラの滝 @melty_melty

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