第2話 変化

あれからの二人は至って平凡な暮らしをしていた。

変わらないことは二人の本当の気持ちだけ。


人間はなぜ恋をして、同じ人間を愛し、心も身体も許せるようになるのか。

それはきっと自分の妄想にすぎない。自分の理想とやらを相手に押し付け

自分を上手く扱っている。それはまるで何かが何かを誘導しているかのように。

そう、人は人を誘導して恋をさせ、自分を愛させる。

そして自分が愛した分だけ相手に愛を求める。

人間とは、こういう生物だ。

麗夜はそう考えていた。

今すぐじゃなくとも別れがお訪れ、美晴が自分以外の人と恋をする時が来る。

麗夜の気持ちに変化が近づいていた。


いつから人を好きになるのが怖くなったのだろう。

いつから自分の心を閉じ込めて生きているのだろう。

いつから麗夜を遠ざけるようになってた?

同じ人間でも価値観や、物事に対する考え方、五感、好み、物事への見方、捉え方、

それぞれ異なる。まさに十人十色。

人間とは、こういう生き物だ。

私はこの感情をどうすればいいのか考えていた。

麗夜がここ最近様子がおかしいのも分かっている。

別れを切り出されるか、切り出すか。

美晴にはもう変化が訪れていた。


二人が導きだす答えとは。



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