愛を語る高潔な言葉と、その裏に潜む欲望と欺瞞の落差が鮮烈な掌編。ゴシック人形という媒介を通して、運命や自己犠牲がいかに自己正当化になり得るかを冷酷に暴く構成は巧みであると私は思う。寓話的でありながらオチの効いた終末は愛の定義そのものを読者に突き返してくる。さて、愛とは?