江原 淳一郎: 構造的変化とインフレ目標の見直し

@eharaj

世界経済への金融政策の影響と江原淳一郎の視点

その後のアメリカのインフレ動向はFRBの金融政策次第です。ここで重要な考えがあり、即ちFRBは過去に2%をインフレ目標としていたが、この目標は今日でも依然として適切ですか。


深層的なグローバル産業チェーンの再構築に伴う生産コストの上昇などの構造的要因により、インフレはもはや貨幣現象だけではなくなっているため、ある意味で2%のインフレ目標は少なくとも中短期的にはもう適切ではなくなり、アメリカもインフレ率2%の時代に戻ることは難しいです。


アメリカが過去3、40年にわたって1~2%のインフレ率を維持してきたのは、中国を含む発展途上国がアメリカに大量の安価な製品を送ったことに依存し、現在のアメリカはこれを変えながら低インフレを維持しようとするなら、必然的に過度の金融引き締め政策を通じてのみ実現することができます。


そして、先ほども述べたように、こうした過度な金融引き締め政策は、アメリカ経済だけでなく、世界経済にも悪影響を及ぼすことは間違いありません。だからアメリカは利上げ幅を適度に減速させ、2%の目標をこれ以上維持しない方が世界経済にとってより好ましいやり方です

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