第33話 最終話


「んじゃいくぞ!」

 3日目だ。

「うっしゃ!頑張って追いつきますからね」

 南原が言うと3人が頷く。


「よし俺らも頑張って行こう!」

「「「はい!」」」

 60階層から進んでいく。

 とりあえず今日は80階層が目安だな。


 61階層、ブンブンビー、

 蜂だがデカいぞ!さすがに60階層超えると強くなるな!

「うおりゃぁぁぁ!」

「ファイヤーストーム」

 勇者組二人が頑張っているので俺も頑張らなきゃ行けないな!


 最近は一文字を使って無いな。

 やはり崩落からあまり使いたくなくなっているようだ。使い道に気をつければいいだけなんだけどな。 


 65階層 メタルスケルトン、

 段違いのスピードで迫ってくる。

 こちらも疾風迅雷で対応し勝った。

 ドロップは金のスキル玉と長剣と魔石、

 宝箱からは銀のスキル玉と金貨100枚。


 金のスキル玉は崩拳、崩落に使った玉だ。

 銀のスキル玉は衝撃、これは使い道がありそうだが浮かばないな。そのまま使うか?


 70階層 オークキング。

 圧倒的なパワーファイターだな。

 力でくるなら俺も怪力でみんなは魔法を駆使し、最後はヨシヒコ君がトドメを刺した。

 虹のスキル玉と魔石をドロップ。

「ブレイブファイトらしいからヨシヒコ君が開けなさい」

「あ、はい」

 あとは宝箱からは銀のスキル玉と金貨100枚。

 銀のスキル玉にはストレートシュートが入っていたのでルナに渡す。


 75階層 ドレスドール、

 魔法を使ってくる人形だ。

 ここではケンイチロウが善戦し敵を圧倒していた。

 ドロップは虹のスキル玉と魔石。

 虹のスキル玉は聖者、これは俺が使う。

 宝箱からは虹のスキル玉と金貨100枚、

 収納が入っていたのでヨシヒコ君に渡し、収集を収納に変えたスキル玉をケンイチロウに渡す。


 80階層、アサシンゴブリン、

 とんでもなく素早い動きで目で追うだけでも大変だ。疾風迅雷で追いつき倒したがレベルが上がってなかったら倒せなかったかもしれない。


 いちおうこれで今日は終了の予定だから外に出る。

 みんな緊張が解けて座り込んでしまった。

 ここから先は本当に苦しい戦いになるだろう。聖者を使ってよかったのは疲れまで回復できるところだろうな。

「ありがとうございます」

「いや、俺こそ使わせてもらったからな」

「いや、これでいいとおもってますから」

「そうか!」

「ではまた明日」

「晩飯でも一緒にどうだ?」

「いえ、いつ、母親の手料理が食べれなくなるかわかりませんから」

「…そうか」

「じゃあ」

「おう!」

「私達はお腹すいた」

「ぺこぺこ」

「ははっ!あいつらが戻ってきてからな!」


 

「はい、これ以上は本当に危険なので」

「そうか、お前はそれでいいのか?」

「はい!自分で決めたことですから」

「そうか、ではこれより特別任務に着くように!」

「はい!…今までありがとうございました」

「何を言っている?ちゃんと戻ってくるんだぞ?」

「はい」

 俺は、魔王のスキル玉を開ける。

 そしてダンジョンに潜って行った。


 そして一年が経過した。

 

 ダンジョン課は工藤が指導し、ヨシヒコとケンイチロウも工藤グループのダンジョン課に大学を辞めて入った。

 死に物狂いでレベル上げをする中で100階層のボス部屋の壁がデカい。

「またここかよ!」

「このままレベルを上げればいつかは倒せるさ」

「でもこの先にクオンが」

「クオン」

「戻ろう!まだ俺たちじゃ無理だから」

「「「はい」」」

 “ゴゴゴゴゴゴ”

 という地震のせいなのかヨシヒコ達はタタラを踏む。

「何が起こってるんだ?」

 音が止むとみんなダンジョンの外に出ていた。


「クオン!」

「クオン」

 やっと帰って来れた。千階層からは数えるのも億劫になり、死んでも死なない不死の体を手に入れたがこれでは心がなくなってしまいそうな時やっと最終ボスを倒すことができた。

「ただいま」

 防具ももうなくズボンも擦り切れ上はもうきていないような状態だけどなんとか帰って来れた。


「バカ!心配したんだから!」

「心配でもおかえり」

 二人とも泣いている。

 

「お帰りなさいクオンさん」

「勝手にいくなよな?」

「そうですよ」

「おかえりなざい」

「課長!やきにくですか?」

「いいっすね」

 と言いたい放題だ。


「特別任務無事終了だな」

「会長、無事帰還いたしました」

「おう!おがえり」

 涙を堪えて会長が言う。


「やっと帰って来れたんだ」


 最後に一つやることがある。


 一文字変換でやることはただ一つ


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 知念 久遠チネンクオン 22歳

 レベル15432 職業 達人 錬金術師 鍛治士 聖者 魔王

 スキル 刀剣術極 槍術極 弓術極 体術極 魔術極 槌術極 裁縫 鑑定 収納 神速 一閃 気配察知 解体 錬金術 投擲術極 挑発 中期鍛治 御者 疾風迅雷 ダンジョン創造 黒き波動 魔剣術極

 ユニーク 一文字変換Ver.3 異世界言語 限界突破

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 一文字変換Ver.3で出来るようになった消去で魔王を消去する。


 これで残ったのは俺のものだ。


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 知念 久遠チネンクオン 22歳

 レベル15432 職業 達人 錬金術師 鍛治士 聖者 

 スキル 刀剣術極 槍術極 弓術極 体術極 魔術極 槌術極 裁縫 鑑定 収納 神速 一閃 気配察知 解体 錬金術 投擲術極 挑発 中期鍛治 御者 疾風迅雷 ダンジョン創造 黒き波動 魔剣術極

 ユニーク 一文字変換Ver.3 異世界言語 限界突破

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 ははっ!相変わらず凄いステータスだな。


「魔王の波動がなくなった?」

「ヨシヒコ君、魔王は今完全に無くなったよ」

「あぁ、ありがとうございます」

 涙を流して喜ぶ少年たち。


「ふぅ、なかなか疲れたな」


「いまから高級レストランを用意させるから、あとはその服をどうにかしないとな」

「あはは、そうですね」


 そしてやっとみんなが後ろを向いたので腰を下ろして眠る。


 やっと安心して寝ることができるな。


 

 

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一文字変えれば最強です あに @sanzo

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