第6話 人を信じるという事

忘れたり、覚えられない。


歳を取れば酷くなるのは仕方のない事だときっぱりと言った。


休みの前の日に社長は、その年配の社員に連休開けに車のタイヤ締めをトルクレンチ12で締めてから出かけるようにお願いした。


残念ながら固定トルク設定の数値を忘れてしまったと言われたという。


社長は忘れるのは仕方がないので、『12で、締めるんだよ。』といい、『設定、12になっているの?』と聞き返し『なっていません。』と社員、そこで社長はまた『本当に、なってないのか?』社員に問う。


社長は前日にすぐに締められるようにと設定していた。


見もしないで『なっていません。』という行動に間違いを指摘し社員を叱った。


曖昧な返答。適当な受け答え、そこを指摘しているのだけど、奥にはその後の行動と態度が大切なのだと自分の事として捉える事が出来た体験だった。


要するに人との付き合い方の話。


ボールペンだと渡した社長、性格や聡明さを考えればシャープペンを渡す訳は考えにくい、自分は、自分の行動は間違いやすい人なのだと思う事で、それでも付き合ってくれる人に感謝も出来るし、仲間や家族を信じる行為は自分の姿勢や態度を作ってくれるはずだ!


あちゃー、妻を信じてなかったー。

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心の窓 阿部 四郎 @shift-change

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