第4話  二人の王

それは2000年前のこと……この時代に

「ヴァラリカ」という国で

「ヨイラ」と言う女の子と「アカル・ヴェルド」と言う男の子が生まれた。

この2人は違う街で生まれていて血縁関係は無い。

同時に生まれただけでも何の関係もない2人だと思われたがこの2人は「剣を産むもの」とされて何も無い無の状態から剣を生み出せる能力を持っていた


アカルは17歳の時に初めて能力が発現した。

初めて生み出した剣は少し長めで軽い。

その剣をじっと見つめながら

「なんだ、この剣は」

剣を振ろうとしたその時、

「うう、どういうことだ………」

剣が突然動き始めて手を話そうとしても離せずにいるようだ。どれだけ力を入れても剣は動いてしまう。

「うわぁ〜〜〜〜!!!!!」

そのままアカルは剣と一緒にどこかに飛んでしまった。

ヨイラもアカルと全く同じ時に能力が発現した。

剣を見たヨイラは好奇心で剣を振ろうとしたら

「え…」

アカルと同じことが起きて、「うわー!」

そのまま剣とどこかへ飛ばされてしまった。

飛ばされた先はアカルの方だった。

2人の剣が衝突して

「うわ!!!」

剣は止まったが慣性が働いて2人もぶつかって倒れ、2人は剣から手が離れ、剣は消えた。

人気がいないとこまで飛んで行ったようだ。

そして2人とも何故か痛みを感じなかった。

アカルは先に立ち上がってヨイラに手を差し伸べながら

「大丈夫?」と声をかける。ヨイラは手を掴み

「大丈夫だよ!ありがとう!」と笑顔で答えた。

アカルは続けて「君も剣で飛ばされたの?」と聞いた。ヨイラは「うん」と答えた。「俺はアカル・ヴェルド君、名前は?」と言うアカルの質問に「私はヨイラ!よろしくねアカル!」2人は初対面だが友達かのように話している。


2人が仲良く会話しているとそこに転生(白黒)の剣を持った銀髪の男が表れ

「私はヴァラリカ兵士でございます」

その兵士は続けてこんなことを言いだした

「我が国、ヴァラリカで戦争が始まりました」

2人は理解出来なかった。

そんな時にドーン!!と遠くから爆弾が爆発する音が聞こえて戦争は本当だと確信した。

「でも、どうして…………」アカルはなぜ戦争が起こったのかを兵士に質問した。

「国王が暗殺され、力を求める者たちで溢れかえり、国が歪み、混乱状態にあります」

「私達も行こう!!」

「ああ!」

ヨイラはアカルに戦争を止めるために戦争に立ち向かうことを決意した。そしたら兵士は白黒の剣をヨイラに渡した。

「どうか、この剣で戦争を止めてください………」

ヨイラは1吸置いて覚悟を決め「わかった」と少し小さな声で言い、剣を手に取った。

「それでは私はここで城に戻ります」

と言い兵士は城へ帰った。


城へ帰った兵士は紫の剣を鞘から取り、

「ヨイラに転生の剣を渡した。計画は順調だ」と剣に話しかける。


そしてそれを隠れて誰もいないところで盗み聞きする男が1人。

どうやら兵士のことを知っているようだ

「イシュラ……お前は何がしたいんだ……」

と独り言を呟きながらなんとイシュラがヨイラに渡した転生の剣を取り出した。

「ヨイラの剣は偽物だ。イシュラの計画は俺、リゼアの計画によって壊されるんだよ。もう誰も悲しませないために……」


ヨイラとアカルはそれぞれ剣を持ち戦争へ向かった。国中は剣同士がぶつかる音や剣で切られる音、たまに爆発みたいな音もしている。

「やあ!!」 「喰らえ!!!」

2人が敵に囲まれてる苦戦している中

「ザキンッ!」何者かがたった1振りで一掃した。

「すごい…………」

「助けくれたのか?ありがとな!!」

ヨイラはその力に感心しアカルは助けてくれたことに感謝した。するとまた敵が現れ、

「来るぞ!!」助けてくれた人はまだ敵がいることをわかっていて二人に注意する。

「ヨイラ!行こう!!」 「うん!」

3人は剣を構えて戦闘態勢に入った。

「この量…一撃では捌き切れないな。」

助けてくれた人がそう思いながら剣を振り、大量の敵を殲滅させる。

「やっぱり強すぎ!!」

「あとは私たちに任て!!」

2人は息ぴったりな連携技を繰り出して残った敵を倒した。


敵は撤退した。

アカルは助けてくれた人にこんなことを聞いてみた。

「なぁ、どうしてこんなに強いんだ?」

「思い…………かな。」

「思い?」

助けてくれた人は涙目になり

「俺には、大切な人がいたの。」下を向いて話を続けた。「でも、もうこの世界には居ない…………」

アカルは何かを察して

「ごめんよ。これ以上は言わないで。」

しかし助けてくれた人は涙を拭い、アカルを見ながら

「お前にもいるんじゃないのか?いないなら作った方がいい。それがいづれお前自身の力になる。」

それを言われたアカルは心の中で

「大切な人か…俺は、友達なんていなかったし……」

と落ち込んでいたら、

「おっと、自己紹介が遅れたな。俺はカミュラ。よろしくな。」

と二人に自己紹介した。そしたら2人も

「お、俺はアカル・ヴェルド。」

「私はヨイラ」

その名前を聞いて少し驚き、

「あ、あぁよろしくな!」

と一言。


3人が出会ってすぐに夜が訪れ、

「ヨイラ、アカル、明日の朝ここで会おう。

一緒に戦争を終わらせるぞ」

2人は 「ああ!」 「もちろん!!」

とうなずいた。

そしてカミュラと別れた2人、夜も少しづつ深くなりアカルは「ヨイラはどうするんだ?」と聞いた。

「私は……アカル、泊めさせて?」

と言われ「え、ええ?!い、いいけど……」予想外の答えに驚いた。

そして2人はアカルの家に到着した。

「俺はもう寝るね。」アカルが寝ようとした時ヨイラがアカルと同じベッドに入り

「私も一緒に寝るの。1人が寂しいから……」

と言いながらアカルを横から抱きしめる。

抱かれたらアカルは

「そ、そうか。1日お疲れ様〜」

ヨイラの暖かい肌に触れ、少しドキドキしながら頭を撫でる。

そして2人は眠った。

その時カミュラは外で1人考えていた。

ヴェルド?ヨイラ?偶然だと信じたいがな……











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偽りのumbrella @karizaki_Rei

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