第29話 信頼されている(?)


 ――と、いう感じで。


 俺の仮想現実における、あくるんの攻略はまだまだ続きそうな気配。

 もっとも、少しでも早く終わらせたいところだけど。


 自ら課した3ヶ月で俺は、する必要がある。

 あくるんはそれを望んでいるんだからな(きっと・・・)。


 胸に決意を固め、ひっそりと美術室をあとにした。

 単純にログインしたままで気づいてないからなのか、敢えて見て見ぬふりをしたのか、あくるんは俺の後を追ってはこなかった。


 大丈夫だ。


 私は信頼されている。

 私は信頼されている。


 最後は、背中でそう語っておいた。

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『ぼっち代表選手』と化していた俺が導かれたのは仮想現実という世界でした 葵 京華 @Rosewood

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