9.在宅医療の相談
2023年3月31日
体調は昨日に引き継ぎ快調。4週間空けたからかな?
今日から予想通りジョウビタキ巣材を運び出した。去年より10日早い。
今年は桜の開花も早く、鳥の巣作りも早い。
2023年4月1日
昨日近所のKさんから依頼を受けたバックが完成して届けて、ベージュのエプロンも完成。
今度は白装束ならぬ、白の作務衣を作ろう。旅たちの服を自分で作るのもいい。
ジョウビタキの巣も完成か?
今日はお昼寝して、夜も良く眠れた。
パン系統が1番美味しく感じられるので、シャトレーゼでパイを、桑の実でパンを購入した。
2023年4月2日
今日は吐き気がやや強く一日中横になっていた。
夜も眠れちゃう。
お風呂をたてたにもかかわらず、入らず。
2023年4月4日
Y家族が私の作ったハンモックをもらいに来てくれた。Aちゃんの前髪を切らせてもらう。
午後から茅野へ買い物に行く予定が、12時からお腹が痛くなって、オキノームを飲んでも良くならず、中止。
1時間で良くなるがずっと昼寝。
2023年4月5日 7日目
上諏訪の七州にカレー蕎麦を食べに行った。
蕎麦屋のカレーは美味しいと言うので一度食べてみたい。
夫の頼んだカレーうどんの方がいい。
まだ舌がバカなので、イマイチだけど、カレーは美味しかった。
夜はカレーパンにしたけど、美味しくない。
2023年4月6日
何でも良いから美味しいものが食べたい。
高岡さんの天丼プラスザル蕎麦をいただく。美味しいと感じられたことが嬉しかった。
抗がん剤点滴をすると吐き気や味覚障害が起こって生活の質が落ちるが、美味しいというか感覚を強く持てるのも良いのかも?
夜は冷凍餃子ともやしニラ炒め、肉のアスパラ巻きを食べるも美味しくない。アスパラ巻きが1番美味しかった。
排便2日ないためプルセニドを2錠服用。
2023年4月8日
今日は父親の命日。
KK先生に一度相談をしておきたいと思い、M診療所に電話。
お墓参りが終わった頃KK先生から電話をいただいた。
どんな相談なのか、今の治療状況についてと自分の考えを聞かれた。
いつからKK先生と繋がっておいたら良いのか、気が早くてと言うと、そんなことはない、在宅療養となると外来の関係性よりも深くなる。家族を含めて何を希望しているのか、患者の事をどんな人生を歩んできたのか、価値観なども知りたいし、医者の人となりも知って欲しいので、今からお茶飲み感覚で定期的に会っておくのもいい。
癌患者は本当はエネルギーが必要だから本当は受けたくないけれども、今は1人だけだから受け持ちますと言ってくれた。合格だ。
痛みの調整は難しくて、若い人は痛みも強いと言う。癌の治療をしてくれる病院を今は主に頼ってもらって、痛みの調整も医大でやってもらって、状況を見ながらKK先生に主な先生に交代して行く形がいいと。
抗がん剤治療を続けるかどうかは、患者自身が決めていい事と言ってくれる医者はいい先生だと。連携をとりながら主治医二本立てで大丈夫と言ってくれるのもいい先生だと。
とりあえず、4月12日の3時に初回の面接を行うことになる。初回なので1時間くらいを予定しておいて欲しいとのこと。
本日は4人の生徒さんと1日リメイク教室。何とか1日乗り越えた。
夕飯はイカのからあげと餃子とほうれん草のお浸し。味と食欲はイマイチ。
2023年4月9日
昨日と今日は来客があって、気が張っていたせいか腹痛も感じる事がなく過ごせた。
夕飯にお寿司を買って来てもらったけど美味しくいただけた。
今日は保育園。Mちゃんは20センチ髪を切って可愛いボブに。可愛いと褒めるとその気になって鏡を見る。
髪を切った後お風呂に3人で入った。入浴剤で色を変えて楽しんだ。
好きなたこ焼きを作ったけど、次男が紅生姜を入れ込んでしまってチビさん達には不評。
2023年4月11日
朝ご飯の食欲がなくリンゴとヨーグルトを少々いただく、次第に寒気に襲われてこれは熱があるかと測ったが36度台。
美容院の予約が9:30。入院前に髪を切っておいた方が楽なので寒気を我慢して伺う。
カットが終わる頃に吐き気が出てトイレに。吐く前の具合悪さはなかった。帰ってすぐにベットに横になると眠ってしまった。
目が覚めて11:00熱を測ると39℃という数字が。
夫はゴルフなので仕事中の次男に電話して病院に連れて行ってもらった。
PCR検査、血液検査、造影CT検査を行い、胆管炎という診断で入院。
明日12日にステントの交換をしてくれると。抗菌剤はレボフロキサジン。血液培養検査で採血。
別の2本の血管から採血しなければならない。一本は血管が太い正中から、2本目が中々採れず苦戦。途中看護師さんが交代して、4回目にようやく採れた。左腋下リンパ節を郭清してある為左腕から採血してはいけないのが不便だ。
入った病棟は精神科病棟。2回目だから大丈夫と思っていたら、同室のおばはんがとっても世話焼き。私は熱があって具合悪いと宣言する。
道中に西山温泉慶雲館の宿泊をキャンセル。タイミングとしてはキャンセル料金が発生しないギリギリの線で良かった。KK先生の相談外来も延期の連絡を入れた。
2023年4月12日
ステントの交換。熱も下がり爽やか。
さらに顔見知りのF先生が朝来てくれたのでさらに安心。笑顔が素敵だ。顔見知りの先生だと安心と話すと、Y先生チームも皆穏やかな先生だから大丈夫だと言う。
外来はF先生が担当してくれるみたい。今回入院して、お腹の触診をしてくれたのはF先生だけだ。それがわかっただけでOKだ。
昨日対応してくれた、S先生はちょっと横柄。顔が濃い。でも、患者のことをよく考えてくれていて、早くステント交換をして20日の化学療法ができるようにという判断であった。
夕方はY先生とT先生が来てくれたけど、初めて見る顔はちょっとピンと来ない。
朝Y先生が来てくれた。決してイケメンではないけど、愛嬌のある顔で親しみやすい。
正直ステントのズレは今すぐに交換した方がいいレベルまでは行っていないと。
夕方の回診でT先生とY先生がいらしてくれて、順調に終わったと話してくれた。予定通り40分で終わったそうだ。
19:00にはF先生も顔を出してくれて、お腹空いたと言うと、じゃあ調子いいですね、明日の血液検査の結果で夕食が出ると説明。来てくれると思わなかったので嬉しかった。
2023年4月14日
昨夜で点滴が終わったけど、まだ1日に一回の抗菌剤がある為ルートはロック。入院して初めてシャワー浴びてサッパリ。売店にも行って来れた。
しかしながら、抗菌剤の点滴が始まると血管に痛みが出て、通常よりゆっくり落としたものの痛みは取れず抜去。やっぱり次はポートから入れてもらいたい。
昨夜は眠剤をお願いしたら届いていないと。先生から指示は出ているけど、処方箋が出ていないとか。明日から出るようにしてくれると言っていたけど、信用できないから日勤の看護師に依頼。夜9時に出してもらう。
Y先生が来てくれて、今日の血液検査の結果と食事を摂ってみての調子で日曜退院かどうか決まると。血液検査のデータが紙で欲しいと再度要求する。忘れていたようだったが、3回分いっぺんにもらえた方が結果オーライだ。H先生なら眠剤もすぐ出してくれたし、データもすぐに出してくれたのに。
夕方、16日日曜日に退院許可が出た。データをY先生が持って来てくれたが、説明の仕方に誠意がない。見ればわかるような事しか言わない。H先生ならもっと丁寧に説明してくれたのにと、つい比較してしまう私がいる。
そしたら19時頃次の外来で担当してくれるF先生が来てくれた。忙しい中顔を出してくれてありがたい事です。
2023年4月15日
今日は夜辛くなる事が起こった。
痛い時に頓服で飲んでいるオキノームを依頼したら医師から指示が出ていないとの事。
持参していた薬があることを話すと没収。
この原因は3月いっぱいで主治医が変わってしまったこと。
3月29日の最後の外来でオキノームはまだ家にあるから処方してもらわなかった事にある。運が悪かった。
後から思えば、バカ正直に薬を持っている事なんか伝えなければよかった。
オキシコンチンを飲む時間まで後1時間だったからか、今まで処方されて来なかったカロナールが当直医から出された。
痛くなる前に飲んでいいとも言われていたし、早めに飲まないと効かないとも思っていた。
今まで自宅で自分が必要だと思う時に飲んでいた薬がまさか入院中に制限されるとは思っていなかった。
ショックで思わず涙がこぼれて来た。
2023年4月16日
無事退院できた。
すると午後3時頃、従姉妹のTちゃんMちゃんがお見舞いに来てくれた。
尋ねて来てくれると何だか嬉しい。ありがとう。
お母さんに着てもらうべく着物リメイク品を持って行ってもらった。そしたら早速お返しに鰹のタタキを送ってくれた。パンや胡麻豆腐のお礼にもらって頂けたのに、お礼合戦だ。
2023年4月18日
今日は急に癌性の痛みが強くなって、オキノーム散を飲む頻度も上がって5回飲んだ。
昼は龍淵で餃子ライスを食べられたけど、夕食はバナナとりんご。
20時にオキシコンチンを飲むと元気になってお風呂に入る事ができた。
2023年4月19日
本日は緩和ケア医のKK先生の相談外来初回の日。
問診票に記入したのに、それを見ずに質問して来る。
年齢が75歳だけあって年齢にあった感じ。癖が強めな先生で、自分の固定観念に沿わないとダメだと言う。
息子が2人同居していると言うと、それはダメだね。と言う。独立すべきと思っている様子。
年齢を言うと、「バツイチ?」と聴いて来る。XX歳台で未婚だとそういうイメージになるようだ。
診察室に入ると「本人?」と珍しそう。夫を残して逝くことで不安か聞かれ、心配はないと答えると不思議そうな反応。
夫も子供達も料理ができると話すと、妻の前で言わないで欲しい話だと言う。
今日もオキノームを5回服用。この調子だとオキシコンチンの量を増やしてもらう必要がある。若い人ほど痛みが強いと聞くと話すと、痛みは取るよという返事。
本当かな?と思いつつ少し安心できた。
2023年4月20日
第16回目化学療法。
初めてのF先生の外来。血液検査には問題なく化学療法ができる。レントゲン撮影を毎回している事に若干不思議顔。H先生は、心配症?らしい?
最後に聞いてみたい事があると質問。
「もう化学療法は効果がないとなってから終末まで平均的にどのくらいの期間か?」同じ質問を聞いたのが4人目だけど、一番長い答え。だいぶ言葉を選んだのか?
答えは「腫瘍が大きくなっても、抗がん剤が全く聞かない訳では無いから、副作用がキツく無い限り使う」と。
患者の体力がある限り続けるという事らしい。
辞めるかやめないかは患者次第という事らしい。
なので、辞める時期によっても残される時間に差が出て来るということか?
H先生からも、抗がん剤の無理強いはしないよう引き継ぎされているようだ。
最後は在宅で過ごしたいという私の考えがあるという事も聞いていると。ちゃんと引き継いでくれている事がわかった。
病状が悪くなってから2〜3週間なので、病院で亡くなる方が多いと想像した。
オキシコンチンを倍の10mgに、オキノームも倍の5gに変更してくれた。
2023年4月23日 化学療法から3日目
今回も比較的副作用は軽いので、調子の良い時間に裁縫が出来る。
一昨日と昨日はMSちゃんとKSちゃんのバックとポシェットを作成。
自分が描いた絵が布地なので、本当にこの世で一つだけの作品となった。
大きくなっても、私の事覚えていてくれたら良いな。
そして今日からは、自分が棺桶に入る時の作務衣を手掛けている。
休み、休み。
2023年4月24日 4日目
一日中食欲はイマイチで、午後からすっかりベッドと仲良し。
夜眠れないかと思ったけど、10時過ぎに眠くなり就寝。
2023年4月25日 5日目
まだ化学療法から5日目だから仕方がない、朝ご飯はようやくレトルトのスープを口に入れ薬を飲んでまた横になって、昼ご飯抜きで夕方まで眠れた。
夜はミカンの缶詰少々とヤクルトで薬を飲んだ。食欲は全く無い。
このまま食欲がなくなるのでは無いかと不安になりつつ、まだ5日目だからと言い聞かす。
オキシコンチンが倍増して、吐き気もいつもより強くなっているのかもしれない。
2023年4月26日 6日目
やたら眠れる日が来て3日目。喉の痛みも3日目、一年前にもらったクスリでもう少し様子を見る事にする。
その後痛くなり1週間程度で回復。
2023年4月27日 7日目
いつもの7日目より体調は良くない。
2023年4月29日
リメイク教室で3人の生徒さん。自分の作業をする元気なし。
2023年4月30日
10時からDさんの着物着付けを唐沢さんにしてもらって写真撮影。
牡丹の花柄の薄いグリーンの振り袖。
この振り袖はKさんが一回しか着ていないとの事で、今回2回目。着物も着てもらって喜んでいると思う。
とっても綺麗で、旦那さんも一緒に写真を撮った。
楽しかったので疲れは感じなかったけど、午後は休憩。
5月1日2日も午後は昼寝必要。
2023年5月5日
MSちゃんとKSちゃんが前髪のカットがてら保育園開設。
10:30から16:00といつもより1時間短くしたが疲れた。
2023年5月6日
リメイク教室、本日は生徒さん1人。9:30から12:30。
10:00くらいからみぞおちあたりが痛い。オキノームを飲んだけどあまり効果なし。
13:00にもオキノーム効果なし。
15:30にはロキソニンを飲むと効果あり。
これは癌の痛みではないのか?少し不安。
2023年5月7日
4:00にカロナールで痛みが軽くなる。今日は夫と次男と3人で安曇野へ旅行。
10:45にオキノームでやはり効果なしで、11:00にロキソニン服用で痛みは軽くなったものの、食欲なく昼食は食べず車の中で寝て待つ。熱は平熱。
13:30にコンビニでトイレ。アイスをひとついただく。
穂高城に着いてからは体調良く温泉に入りベットで休憩。夕食時に腹痛が起こらないよう、17:00にロキソニンを飲んでおいた。
食欲はあまりなく、次男と夫に助けてもらった。
夕食後すぐ横になって2時30分に目が覚め温泉に。この時点で7時間寝ている。
入浴後もすぐに眠りについて6時にまた朝風呂へ。雨も止んだので30分ほど散歩に行った。
朝食は食欲ないが、8割ほど食べられた。食後は9時に腹痛が出た為ロキソニン服用。このままロキソニンで様子を見て良いのか?
癌の痛みでは無いとしたら、原因もわからず勝手に痛み止めを飲むのもいかがなものかと思って、病院受診しようと決めて、病院に電話して午後外来に行く事にした。K先生が当番医。
オキノームが効かずロキソニンが効くからと言って、癌の痛みでは無いとは言えないとの事。血液検査とレントゲン検査でステントの位置を確認。
2023年5月10日
KK先生の相談外来に夫と一緒に伺う。
どうやら、夫婦間で仲が良いか?夫が在宅での看取りに覚悟があるか?医者との相性はどうか?周囲のお節介に惑わされないか?という事の確認作業だったようだ。
在宅療養をしていく上で、適していない患者とその家族でないとうまくいかない事があるという事例を後で読んで納得した。
どうやら我々は合格したらしい。
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