5.膵管ステント


2022年8月21日


木曽御嶽温泉「つたや季のやど風里」


木曽福島でビールを購入したけど、何とロビーで生ビールとワインが飲み放題。ロビーに一番近い部屋なのでマジ最高。


露天風呂付の部屋もあるせいか、大浴場で会う人は少しだけ。



2022年8月30日


母屋の冷蔵庫がひどく汚いので、掃除に行く。


冷蔵室の掃除が終わりかけたころ、お腹が張った感じがしてきた。お通じが出る前症状かと思っていたら、いつもと様子が違う。ベッドで横になろう。


11:15横になったものの、お腹が痛くなってきた。救急車を呼ぶレベルか?と思っていたところ、吐き気がしてきたのでトイレに駆け込む。吐いたらよくなるかもしれないと思っていたけど、よくなる兆しはない。夫に電話をして、救急車を呼んでもらうことにした。


11:20もうお腹の痛みは「うーーん」ではだめで「あーー あーー」で痛みを逃すくらいの強い痛み。身体を海老状に横になる姿勢が一番楽というかまし。


ちょうど明日化学療法で病院に行く日だったので、保険証やお薬手帳や財布携帯電話が通院バックに入っていた。


すごい冷や汗をかいていたので、着替えが必要と夫にパジャマと着替えとタオルを用意してもらう。


救急隊員がどんな人なのか何人いるかなど全くわからないくらいの痛み。おそらく血圧測定や酸素濃度や熱など測っていたと思うが覚えていない

救急隊員がキャスター付きの寝台を部屋まで運んでくると思ったら、ベットに敷いてあったシーツと枕ごと一旦担架的なものにベットから下に移されて、玄関からキャスター付きの寝台に乗せてもらった。


医大への受け入れがOKとなって連れて行ってもらう。


いくつかの質問で覚えているのは、この姿勢が楽なのか?いつから痛くなったのか?かかっている病院と診療科と主治医の名前。家族は夫の他にいるか聞かれた。


帰りは長男に迎えに来てもらえばいいから、夫には救急車に同乗するよう話した。


隊員はやけになれなれしいいというか、ため口に近い話し方をしていたのが気に入らなかったのを覚えている。


救急車はとても揺れる。振動が起こるたびに痛みが強くなって苦しい。


高速道に乗ったら良くなったけれども、降りてからがまた厳しい。


12:30頃、病院に着いてからは医師と看護師が対応してくれ、またいつ頃から痛いのか、お酒を飲みすぎたとかないか?聞かれたけど、朝から飲まないよねと医師が言っていた気がする。


たぶん痛み止めを点滴で入れてもらい、お腹のエコー検査をしてくれるが、冷や汗が冷えてきてとにかく寒い。


痛みが落ち着いて来たところで、着替えをさせてもらい寒さが落ち着いた。

その時にPCR検査をされたらしいが、全く覚えていない。


かなり鼻の奥が痛いはずなんだけど、お腹の痛みの方が強かったという事のようだ。


入院が決まり、整形外科病棟に入った。


病棟に入ってからも(救急外来で1回嘔吐)3回くらい嘔吐、緑黒色の物が少量。もう出すべきものは全部出た感じ。


そこに夕方?主治医のHH先生が来て、急性膵炎であることを告げられた。


膵臓が大火事を起こしているから、点滴で消火をしていくこと、しばらく絶食で膵臓を休ませてあげる事が必要であるとの説明。


高脂肪食を摂り過ぎた?か聞かれ、野菜を天ぷらをする事が多かったかもしれないと言うと、ならそれが原因だと言う。野菜の天ぷらを作ったけど、量は食べてはいないはず。


食欲は全くわかないから絶食は問題なし。しかし、痛みは痛み止めの点滴が4時間持たない。4時間あけるのは無理というと、別の種類の薬も処方されたもののやっぱり痛い。


持続点滴にしてもらった方が良いと看護師に言われたが自分から言うわけにもいかず、でも持続点滴にしてからは楽になったーーー。



2022年8月31日


造影CT検査。こんな状態で息を吸って止めるなんて上手にできるわけがないと思ったが何とか乗り切った。


検査の結果、膵臓の癌が膵管を圧迫しているため、膵液が十二指腸へ出ることができずに炎症を起こした。重症とのこと。


9月に入った頃から、妄想というか幻覚というか、夢なのか現実なのかわからず苦しい、つらい日が10日くらい続いた。今自分が寝ている所が病院だったり、列車だったり、宿だったりしている。頭の中が混乱していてつらく苦しい。


入院してはじめてラインを送ることができたのが9月2日。その時は熱が38度で痛みは相変わらずで、点滴を増やしてもらったようす。膵臓の数値はいいけど、炎症の値は高いって。



2022年9月4日


午後からポータブルトイレ生活。


体内に水がたまり利尿剤が出たって、熱はまだある。



2022年9月7日


みかんゼリーを毎食食べられるようになった。ただ種類が桃味しかない。


エレンタールという成分栄養剤を一日600飲んでいる。いくつかフレーバーがあるけど、とってもまずい。冷やさないと飲めない。



2022年9月8日


重症膵炎は利尿期に入ってきたので、頻尿になる予定だって。今日は吐き気が強い。


尿量測定があるので、いちいち看護師を呼ばないといけないのがめんどくさい。



2022年9月9日


整形病棟(6南)から耳鼻科病棟(6西)に移動。


夕方になると熱が上がる。今日は38.6度。


血液検査の結果はかなり良くなっているが、熱の原因を調べるという意味もあって、一旦点滴を停止すると。


酸素が外れて心電図のモニターも外れた。尿量測定も終了。


熱の原因は抗生物質だったらしい。このまま熱が出なかったら安心。



2022年9月11日


初シャワー。


本来CVポートに入れた針は1週間で入れなおすらしいが、13日経過した朝、HH先生がわざわざ来て抜いてくれて、シャワーの後また入れてくれる。

ポートから点滴を入れているから、点滴ポンプが閉塞でよくエラー音が鳴る。


どうやら、仰向けに寝ていると鳴りやすいことが判明。なるべく横向きになっていろだって。これが結構つらい。


毎日回診で1日に2回H先生が来てくれるのが楽しみ。どんな会話をしようか考える余裕が出てきた。



2022年9月12日


初売店、午後3時から造影CT検査。


膵臓が溶けて?お腹の中に膿がたまっている所がある。その膿のような物は自然に体の中に吸収されていくものと思われると。膵臓癌自体は大きくなっていないとのこと。



2022年9月16日


膵管にステントを入れる。それには膵臓を刺激して膵炎になるリスクがあるとのこと。


レントゲンで位置を確認することができる内視鏡室で実施。うつ伏せの姿勢で行う。へーー初めて。


鎮静剤を使い意識なかったが、途中から医師たちの会話が聞こえてくる。

「抵抗があって入らない」という会話だ。若干苦しいからどうにかしてと言いたかったが、しゃべることはできない。


普通15分くらいで終わるらしいが少し難航したらしい。十二指腸から膵臓に入る所が狭かったようで、切開したとのこと。鎮静剤はそのうちだれか気が付いてくれたのかまた眠りに落ちた。


ステントの内径は2ミリ程度なので、3か月おきに交換する必要があるとのこと。


ずっとじゃないんだ。最短で3泊4日だって。また入院かあ。


私の膵臓はまだ元気で膵液をしっかり作っている。膵臓が弱って膵液を作る量が減ると膵炎を起こすリスクが減るんだって。



2022年9月17日


夜から食事開始。食事と言っても全て液状。とっても飲みきれない。胃も心も重い。



2022年9月18日


朝も液状食。胃の重さは減ってきた。


点滴が終了して身軽に。昼から三分粥。夜も三分粥。



2022年9月19日


五分粥に昇進。食後の胃のもたれあり。昼は完食。



2022年9月20日


朝から常食になったけど、食欲はあまりない



2022年9月21日


退院。食後の胃のもたれは仕方ないかHH先生に確認。おそらく、血液検査の結果も問題ないから大丈夫なんでしょう。


お腹の痛みはない。退院して家に帰ると、寒気が強い。割と薄着でひまわりに寄ったので冷えたのかな?


毛布を出してもダメ、起毛のパジャマを着てもダメ、電気毛布を導入。最終的にはお風呂で身体を温めた。


日柄で体調は良くなる予定が入院中より食欲がない。昼はそれなりに食べられても夜は食べられない。日中も横になっている時間が多く、家事もできないでいた。


2022年9月25日


夜、熱が37.4度ある。よくない予感。



2022年9月26日


熱が38.2度。これは病院に電話して受診しなければならない。熱があるから救急外来(発熱外来)へ行く。


血液検査やPCR検査で、コロナ陰性、炎症を示すⅭRPが6.25と高い。


救急外来にHH先生が来てくれて説明をしてくれる。造影CT検査の結果、膵被包化壊死(膵臓が溶けた液体が固体化する途中で膜に包まれ3.5×3.5の大きさの物が炎症を起こしている)


絶食して補液して、抗生物質の投与が必要。


治療としては、胃からチューブを壊死した物質の所に入れて、胃に出すと同時に鼻から胃にチューブを入れて廃液することになるということで、眼科病棟(4南)に入院。


カンファレンスの結果、壊死物質がまだ小さいので抗生剤の点滴をしていくことになる。


ただし、そこは抗生剤が届きにくいため、時間がかかると。約二週間の入院が必要との説明。



2022年9月28日


昼から三分粥が出るも、熱が38.3度出たため念のため食事は中止。


29日の夜から食事が再開される。


2022年9月30日


昨夜眠りが悪かった。昼が長い夜も長いでは辛いので眠剤をHH先生に依頼。明日からで大丈夫と言ったが、本日に間に合うようにしてくれた。優しいな。


以下眠剤は5日間使用。


補液、抗生剤は朝6時から開始して、抗生剤だけ1時間で落とし、14時と22時に八時間おきに点滴。


その為夜終了するのが23時。夕食を食べてからがまた長い時間を感じる。

ベッドのマットレスがやけに固く床ずれができそうということで、柔らかいマットレスに交換してもらったら天国。


夕方になると37度台の熱が出る。



2022年10月2日


入院して3日目くらいから頭痛があった。今日は痛み止めが必要と判断し痛み止めを処方してもらう。カロナールで効果あったが、翌日は効果がなかったため、ロキソニンを出してもらう。



2022年10月3日


血液検査、ⅭRPが27日に12.81だったのが5.08に低下で経過は良好。



2022年10月4日


造影CT検査。壊死した物質の大きさは変わっていないで変形してきたとの説明。


まだまだだな。



2022年10月6日


本日より常食になる。米がタイ米のようにやたら固い。


血液検査の結果ⅭRPが2.7に低下。したのだけれど白血球が少し上がっている。


可能性として、膵管ステントを入れたがために膵液がうまく流れずに膵液が漏れているとしたらステントの入れ直しをすることもありうると。



2022年10月11日


血液検査でもⅭRPが0.75いい感じだ。


造影CT検査の結果、病巣は小さくなってきているとのこと。


今日は午前中HH先生が外診で留守。研修医のT先生が来てくれて、午前中に造影CT検査をするとのこと。本来は食後2時間開けなければならないが、一時間半だ。


食事の時間を空ける意味は、造影剤の影響で嘔吐を防ぐためという事なので、なら大丈夫でしょう。あれっ!まだ検査の同意書を書いていないぞ!あれがないと検査できない。慌てて看護師さんにその旨伝える。なんか大慌てで病棟から血管のルート確保が必要。病室はベットメイク中のため、眼科の診察室の片隅で行う。T先生が私の血管を見て正中から(肘の真ん中)入れるという。看護師さんは先生がそれでいいならと冷たく言うが「私は困ります」ときっぱり。ここに入れるとまだ書いていない同意書のサインも書けないし、曲げられないのは不便だ。どうせすぐ抜くからと言ったが、検査後検査室の看護師は「病棟から抜去の指示がないから抜けない」と結局すぐ抜けないじゃん。というわけで、研修医にはいつもここから針を入れると場所を患者が教えてあげる始末。でも一発で入れてはくれた。


8月の入院から5回目の造影検査なので、患者の方がベテラン。


明日から抗菌剤を点滴から内服に変えて、問題なければ最短15日に退院となる。今回は慎重だぞ。


食欲はあって9日からは完食だ。



2022年10月12日


夜11時の抗生剤の点滴が最後。


CVポートからの針の抜去は看護師さんの中でも若い方は経験がなく、夜勤の看護師さんが3人で来た。晴れて点滴からの解放。



2022年10月13日


点滴スタンドが無くなり階段の昇降をしてみると、筋力の低下が著しいことを実感。仕方がない。


本日初めて助教授回診とやらが実施される。助教授のTY先生が研修医と学生を引き連れて病室に。来る前にHH先生からもうすぐ来るとお達しがある。コロナでずっと教授回診はやっていなかったそうだ。


ドクターⅩを思い出して、助教授が病室を出た瞬間思わず笑ってしまった。聞こえたらヤバイ。


教授回診は、研修医が上の先生の言われるままにただやっているのではなく、きちんと病状と治療方針を把握できているかを確認したり、それでいいかをチェックする機能があり、学生には聴診で聞くことができるような物は聞かせてもらうなどの機会を与えてもらうためらしい。


院内散歩をしていたらHH先生と廊下で遭遇、今日は運がいいぞ。ルン。



2022年10月14日


退院かどうかが決まる血液検査。ⅭRPが0.37とほぼ正常。


お腹の痛みもほぼない。晴れて明日退院となる。


ただ、今日のお散歩のときにめまいがあったことと、動悸が何日か前からあった。


これは貧血のせいだと思いHH先生に聞くと、ヘモグロビン量は9台と低いが、必要な鉄分は体の中にあることが血液検査からわかる。体の中に慢性の炎症があると、鉄分がそちらに取られてしまって、結果ヘモグロビン量が低くなるとのこと。


炎症がおさまれば貧血も改善する予定という事で、しばらく様子見。動悸がするときは心臓が一瞬止まったようなとっても気持ちが悪いと訴える。そんな症状があったらいつでも言ってくださいと、HH先生が優しい言葉をかけてくれる。



2022年10月15日


退院の日。HH先生は土曜で来ないと思って昨夜お礼を言っておいたが、研修医のT先生と一緒に来てくれた。えっ今日出勤なんだ。と思わず笑みがこぼれる。私の目がきらーーん。


退院後は無理しないよう生活してくださいと。はーーーい。


夫と10時に玄関で待ち合わせ。帰りにヤマダ電機でパワーがあるドライヤーを購入。


回転すし屋で昼食。それほど食べたいと思っていたわけではなかったせいか、思ったよりも美味しさを感じなかった。


大将の声がでかくて響いて耳障りだったのもあるけど……


聴覚過敏がある。



2022年10月19日


退院して初の外来受診。


入院中は「たわし」みたいな髪だったが、ウイッグを着けていった。


外来のドアを開けて「こんにちは」って言った後、一瞬あなた誰って感じに。髪型で感じはかなり変わるからねーーー。


ⅭRPはさらに下がって0.17。いい感じ。


貧血も退院時9.6が10.1に上昇していて、動悸の間隔も間が空いてきている。

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