エピローグ
「うんうんっ!以前の儚い笑顔も素敵だったけど、今の晴れやかな笑顔も素敵ねぇ〜!」
空に浮いているモニターを手のひらに載せて、かの者は踊るように回る。
「やっぱり、
その言葉の意味する所は、彼女の護衛が強固だったことから始まる。彼ら――吉田
かの者は喜んだ。
「彼らがすぐに理解してくれてよかった。これ以上、彼女を見れないなんてつまらないもの。それに――」
かの者は回るのをやめて、空中にモニターを浮かせて大きくした。モニターを見上げれば、彼女と彼らの微笑ましく穏やかな映像が映っている。
「この笑顔は彼らにしか引き出せないだろうし、ね」
かの者は笑った。
死ななくて良かった。いや、これからも死んでもらっては困る。そう、彼女が映えるために。
かの者が指を鳴らす。モニターの映像に
「さあ、もっと見せてちょうだい」
その感情、その一生、その全てが映画となる。
〈了〉
ネコはいる。 おひさの夢想部屋 @ohisanomusou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます