【六】アルタイの戦い

 ボクたちは怪我人の応急手当をすると、一旦アラシェ族の村落を離れた。正直、暴虐王が引いてくれたのは幸運だった。死人は出ていないが、無傷なのはボクぐらいのものだ。カーシュガリーや桐姫も数カ所傷を負っている。バダフシャン、やはり強い。桐姫が傷負ったのなんて久しぶりに見たわ。


 一番深手を負ったのは、やはりササンだ。矢はかなり深く刺さっていた。引っ張るぐらいでは抜けず、結局桐姫が肉を切って抜いた。鏃には返しがついていた。殺意が強い。


 命中した箇所は肩口、急所では無い。だからと言って油断は出来ない。医療技術の発達した元の世界ならいざ知らず、この中世と近世の間ぐらいのこの世界だと、この程度の傷でも致命傷に成り得る。傷口を清潔にし、腐らない様にする必要がある。


 こんな時の為に「倉庫」には出来うる限りの医療品を揃えている。特に煮沸した清潔な布、アルコールは必須品だ。アルコールで傷口を洗い、傷薬を塗り込み、布で巻く。とにかく清潔にすることが第一だ。あとは膿まないように祈るのみ。


 先にササンの治療をし、他の連中も同様の施術をする。カーシュガリーは「舐めておけば治る」なんて言うから、桐姫と二人かがりで押さえつけて治療した。これだから中世人は。


 アルタイへ戻る途中、夜になってササンが熱を出した。丁寧に消毒し布も替えたが、アルタイの村落に着く頃には、意識が朦朧とするぐらいの状態になってしまった。村に到着してすぐ、移動式住居の寝台にササンを寝かせる。傷口は……膿みが出てきていた。


 拭っても傷口が深くてすぐに染み出してくる。ボクは迷ったが、自分の口で膿を吸い出した。衛生的に大丈夫かこれ? でも他に手が思いつかない。前世で救急医療を学んでおくんだった。吸い出した膿を吐き捨てる。相当痛いはずだが、ササンの反応は薄い。汗が褐色の肌を滴る。


 膿が出なくなるとボクは口を離し、改めて消毒して布を巻いた。そして祈る。もうボクに出来ることは祈ることだけだった。


 祈る? 誰に? 神様か。神様っていうとあれか、転生何とか局とか言っていたあのお姉さんか。あまり彼女を神様だとは思いたくないなあ。ああでも、一つ感謝していることはある。それはササンや桐姫たちと出会えたことだ。そこだけは感謝しよう。





  —— ※ —— ※ ——





 ササンと出会ったのは、遠く西方の地である。ここから西へ向かうと乾燥した草原が砂漠へと変わり、また草原になる。その辺りまで行くと街の様子も一変する。「戒」の国では木造が多いが、西方では乾燥煉瓦が主流だ。人の様子も変わる。顔の彫りが深い、褐色の肌の人間が大半だ。雨期と乾期がはっきり別れていて、雨期にだけ現れる大河なんてものがある。穀物はナジ麦が主流で、所謂パンが主食。御飯が恋しかった。


 ササンは奴隷だった。


 ボクもこの世界に来て知ったんだが、奴隷というのも社会体制によって色々種類がある。どこぞ他所の地から健康な働き手を捕らえてきて働かせる典型的な「奴隷」もあれば、いわゆる人権は制限されているが家庭教師だったり専門職だったりする「奴隷」というものもある。


 西方の地での奴隷とは、奴隷階級と言った方が近いか。つまり最も貧しい階級の人々のことだ。彼らは貧しさ故に人頭税が払えない。だから富裕階級に買われて、人頭税を払ってもらっている。まあつまり税金を払えない奴は一般市民と認められないってことだな。


 奴隷階級から抜け出す手もある。自分を買い戻し、人頭税が納められる様になれば良い。ただ悲しいかな、基本ここでの奴隷は下働きが主流だ。買い主のところで働いても、自分を買い戻すはおろか人頭税分すら賄えない低賃金だ。働けば働くほど借金は膨らみ、やがて子供に受け継がれる。その繰り返し。


 これの秀逸な点は「階級」だってことだな。家族丸ごと奴隷ってケースが殆どだ。だから逃げ出さない。働き盛りの青年なら逃げ出してしまえば人生再スタートもワンチャン可能だ。だが年老いた父母、又は幼い子供がいると、それに縛られて逃げられない。そうやって奴隷階級が形成されるって訳だ。すごいね、ブラック企業も真っ青だ(棒読み)。


 ササンはとある貴族お抱えの舞踏団の一員だった。舞踏団、まあサーカスだと思って貰えばいい。だから手に技能はあった。でも逃げない。ササンにとって舞踏団は家族だったからだ。


 だから。逆に言えば、家族という縛りがなければそこに居る必要は無い。


 ——逆巻く炎が星空を焦がしていた。ボクが来た時、ササンは無表情でその炎を見つめていた。喧騒は既に収束している。燃えているのは舞踏団の天幕だった。貴族同士の抗争があり、舞踏団はその見せしめに襲われ、そしてササンを除いて全員殺された。


 「兄い。あたしは、どうしたらいいんだろう」


 ササンは炎を見つめたまま、ボクに問うた。彼女はずっと奴隷だったから、自由という意味が分からない。家族全員を失って、彼女は自由になったのだ。でも、それを告げる勇気はボクにはなかった。だから、こう言った。


 「行くところがなければ、ボクの傍にいるといい。飴チャンをあげよう」

「それっていつまで?」

「いつまでも。君が離れたいと思う、その日まで」


 そうしてボクとササンは一緒になった。三年前の話である。





  —— ※ —— ※ ——





 移動式住居から出ると、カーシュガリーが居た。どうやらボクのことを待っていたらしい。ちょうどお昼時だ。カーシュガリーの移動式住居で軽食を共にする。干し肉とパン、そして羊のミルクだ。


 「お主にとって、ササンは大切な人なのだな」

「そりゃ当然。妻ですから」

「桐姫のことは?」

「妻ですから」

「……素朴な疑問だ。妻を複数持つというのは、どういう感じなのだ?」

「と、申しますと?」

「愛情を注ぐ相手が何人もいて、薄まったりはしないのか?」


 ボクはそこではたと考え込む。ふむ、愛が薄まるか。面白い表現だ。なるほどなるほど、外から見るとそう見えるのか。


 「気分を害したのなら謝罪する」

「いや、面白いなあと思っただけですよ。アルタイ族は何人も妻を娶ったり、またはその逆っていうのはないのですかね?」

「無い訳ではないが、珍しいな。父も祖父も、妻は一人しか娶らなかった」

「なるほど。薄くなるならないという話であれば、ならないですね」


 ボクは住居の中を見回し、木箱の中の果物を見つける。林檎と皮の固い柑橘だ。一個ずつ持ってきて、カーシュガリーの前に提示する。


 「例えば、カーシュガリーは林檎が好きだとしよう」

「まあ実際好きだが」

「林檎が好きだから、カーシュガリーは柑橘が嫌いになったりするのかな?」

「……なるほど」


 察しが良い。何が言いたいのか分かってくれた様だ。ついでに林檎の皮を剥いてそのまま二人で食する。酸っぱい。甘い林檎に慣れたボク的には、この世界の林檎は酸っぱいな。


 「理屈では分かったが、心情としては少し納得出来かねる部分があるな」

「まあそういうもんでしょう。ボクだって結果的に何人も妻がいるだけで、最初から何人も娶ろうと思ったわけじゃないですし」

「私としては夫には一途に愛情を注いで欲しいと思うのでな」

「……ん?」

「私と結婚せぬか?」


 直球だった。思わず林檎の欠片が口元から落ちる。じっとカーシュガリーがこちらを見ている。揺らがない瞳。どうやら本気らしい。ボクは姿勢を正す。


 「もっとビジネスライクに見られているかと思ったよ」

「びじねすらいく?」

「商売上の、取引だけの関係かと思っていましたよ」

「それとこれとは話が別だな。商人として信用したのはお主が米を買い付けて戻ってきた時だが、人として好きになったのはカンクリの街で私に手を差し伸べた時だ」


 商業都市カンクリでの出会い。そうだったな。半年は前になるか、カーシュガリーと出会ったのは。その頃からカーシュガリーは穀物の確保に奔走していた。だが、カンクリの商人はだれも相手にしなかった。


 理由は幾つかある。それまでアルタイ族はカンクリとの交易が無くツテもコネもなかった。一石程度なら何とか市場で買えるだろうが、三百石ともなれば大商いだ。役人たちも注視する。危ない橋は誰も渡りたがらない。


 それと資金。金銀貨ではなく、アルタイ族が所有する宝飾品が主であった。本当に見立て通りの価値があるのか。これもリスクがあるし、面倒だ。


 「ボクは商売になると思ったから声を掛けただけですよ」

「そうだとしても、私の想いは変わらんな。愛情とは己の中にあるもので、相手との間に出来るものではないというのが持論なのでね」

「なるほど?」


 よく分からん。まあ美人には美人の苦労があるのだろうし、その愛情感覚も一種変わっているのかもしれん。人のことはいえんしな。


 「大変嬉しい申し出ですが、お断りさせていただきます」


 ボクも直球で回答する。


 「そうか。それは残念だ」

「というか分かっていたでしょ?」

「そうだな」


 恋愛下手なボクだって、このタイミングでは告白しない。身内が怪我して大変だって時だもん。それが分からないカーシュガリーではないだろう。つまり、これが彼女の真摯さだということだ。


 「ササンの心配をするお主を見て、嫉妬した。それが理由かな」





 さて。昼の軽食を終えるとカーシュガリーとの話は本題へと入る。それとも副題? まあその辺りは置いておくとして。


 カーシュガリーは村に戻ってくるのと同時に、何人かを偵察に出していた。そしてその一人が、ここからさほど離れていないところで野営する一団を見つけた。数は百名ほど。武装した男ばかりで、その装飾から恐らくはバダフシャン族。本来バダフシャンの遊牧地はもっと北の方だ。アラシェ族の件を考えれば、略奪の為に南下してきたのだろう。


 暴虐王の姿は無かったらしい。ということは、暴虐王自身は北へ戻ったのか。それとも複数の集団が出張って来ているのか。暴虐王の威名の元、バダフシャンは勢力を拡大する一方だというから、百名単位の戦闘集団が複数いても不思議は無いか。


 対するアルタイ族で戦える者の数は、総動員して五十名ほど。馬防柵や砦は未完成。もし襲われたらひとたまりも無いな。


 「逃げ出すという手はありなのか?」

「全員身一つで逃げ出すのであればな。距離が近すぎる。荷物を纏めている時間は無い」


 カーシュガリーの表情は険しい。夏冬と移動する遊牧民族ではあっても、荷物を纏める時間は必要だ。それに仮にそれが間に合ったとしても、荷物を満載した荷馬車の群れを襲うのは、さぞかし楽な仕事だろうな。奪った荷物を積み出す手間が省けるってもんだ。


 「ハフムード、お主に頼みがある」

「女子供だけでも逃がしたいと?」

「話が早いな。お主に預けてある資金で、カンクリまで待避させて欲しい」


 戦える者でバダフシャンを食い止めるか。だがそれには重大な欠点が一つある。女子供だけで逃げて、その後どうなる? 生きていく術を持たない者たちにとってこの世界は厳しい。飢えるか、奴隷になるか。果てしてどっちがマシなのか。


 「それでも、誰かは生き延びるかも知れない。アルタイの血が残れば、それでいい」


 代々受け継いできた血筋。それを繋いでいくという思いか。ボクにはあまりピンとこない考え方だな。なにせ親の顔もろくに憶えていないような人間だからな、ボクは。


 でも、その何かを大切にしたいという気持ちは理解できる。


 「一つ提案があるんだが」


 そういって、ボクはカーシュガリーに説明を始める。そんなに難しい話じゃない。ごく簡単シンプルな作戦だ。少なくともボクにとっては。


 アラシュ族の女性の死体、そしてササンを傷つけられたこと。ボクは忘れていない。腹の底は冷えたまま。その冷気はバダフシャンと暴虐王へと向けられていた。





  —— ※ —— ※ ——





 オズグは慎重な男だった。アルタイ族の村落に人影が見当たらないという報告を受けると、彼は進軍を停止させた。数日前からアルタイ族の偵察らしき人影がうろちょろしているのは把握していた。我らバダフシャンが接近していると知って、早々に逃げ出したか。それとも罠に塡めようとしているのか。


 再度村に偵察を出す。調べさせたのは、地面に残っている轍の跡や馬の足跡だ。女子供も一緒になって村外に逃げたのであれば、馬車の轍が大量に残っているはずだ。だがそれらは無く、逆に馬車は残されたままだった。しかし馬はいない。武具も無い。家畜や食糧は残されたまま。


 だとすれば、やはり罠。女子供をほんの近場に待避させて村落を空にし、我らが入り込んだところを襲撃する。馬の機動力を少しでも削ごうという魂胆か。オズグは偵察の範囲を村の周囲に拡大する。馬車がなければそう遠くまでは行けまい。


 しかし。一日中探し回ったが、女子供はおろか男衆の姿も丸っきり見当たらなかった。そんなばかな。範囲を広げて更に一日捜索するが、やはり誰も見当たらない。おかしい。一人二人が逃げ出したというのであれば、見つけられないのも分かる。しかし逃げ出したのは、推定三百人からなる部族である。見つからない訳がない。でも見つからない。


 オズグは冷静な男だった。暴虐王の右腕と呼ばれる男である。バダフシャンが長年その暴威を振るっていられるのは、暴虐王の暴虐さにオズグの慎重冷静さが合わさっているからだと言っていい。


 彼は撤退を決めた。これは、何かがおかしい。こういうものには触れないに限る。略奪する先は他にもあるのだ。強い敵と戦うのは怖くないが、得体の知れない敵は怖い。それはオズグの勘働きだった。


 だが。これに部下たちが反発した。目の前にある美味しい獲物をなぜ獲らないのか! 部下たちはオズグを責めた。皆、族長たる暴虐王に心酔している者たちである。オズグは暴虐王の右腕故にその部下も精鋭。それが裏目に出た。彼らにはオズグが何に怯えているのかが分からない。


 結局、アルタイの村落へ入ることになった。部下たちの粗暴さに頭を抱えながらも、しかしオズグは思い直した。まあ心配はしたが、杞憂というものだろう。邪魔者はいないのだ。作業は手早く終わるだろう。どちらにせよ我らには食糧が必要なのだ。





 ボクは単眼鏡で村落の様子を見ていた。バダフシャンの兵たちは少数の見張りを残して、粗方中へと入った。後方で待機させていたらしい荷馬車も到着した。兵たちは馬を降り、移動式住居の中に入っては、箱やら麻袋やらを運び出して荷馬車へと積んでいく。荷物を運ぶには人手がいる。兵の大部分はその作業に従事している。


 ボクがいるのはちょっと離れた丘の上である。一人である。草原の風が心地よい。いやさっきバダフシャンの騎馬が近くを通り掛かった時は冷や汗掻いたけど、見つからなくってよかった。もうここまで来れば、作戦は八割方成功したと言っていい。


 ボクは「倉庫」の扉を出現させた。青の扉。ゆっくりと開くと中から桐姫が出てくる。


 「おや? 入ったばかりだが、もう出番か?」

「ああ、そうだよ桐姫」


 ボクは桐姫を手招きし、村落を見る様に単眼鏡を渡す。村の中央、荷馬車が集まっているところに指示を出している男がいる。そこに単眼鏡を向けられる。


 「見えるか? あれがたぶん頭だ。さっきから周りに指示を出している」

「ふむ。暴虐王に比べるとやや線が細いが、あれでもバダフシャンの将なのかな?」

「さあね。一番下っ端かも知れない」

「こういう時は『きっと名のある将に違いない』とか言うものだよ。私のやる気がでない」

「桐姫はやる気出すとしばらく帰ってこないからな。寂しいんだよ」

「嬉しいことを言う。では手早く済ませてこよう」


 いちゃつくボクと桐姫。その背後の青い扉からは続々と武装したアルタイの男たちが無言で出てきていた。総勢五十騎。そして「倉庫」の中には女子供たちが不安そうな顔で座り込んでいる。そう、これが荷馬車も馬も使わずに人が消えた理由だ。「倉庫」の奥行きは果てしなく深い。昔、一日かけて歩いたことがあったが、結局壁には辿り着かなかった。


 つまり「倉庫」には、扉の大きさという入口の制限はあるが、その容量は未だ確認出来ていないぐらいには大きいのだ。


 総勢五十騎のアルタイの男たちが丘の上に並ぶ。桐姫が先に草原に駆け出すと、それに続いていく。目指す先はアルタイの村だ。


 戦いの趨勢はものの数分で決着がついた。一人先頭を抜け出した桐姫の騎馬が、漆黒の風となって村の中央へと入り込んだ。他には目もくれない。荷積みの指示をしていた線の細い男——オズグが驚いて腰の件を抜く前に、桐姫の愛刀白姫がその首を刎ねて、走り去った。何が起こったのか分からず、呆然とするバダフシャンの兵たちに、今度はアルタイの男たちが襲いかかる。


 あとは一方的だった。幾ら人数が多くても指揮する者がいなければ、物の数の働きはしない。すぐさま逃げ出した者は、たぶんこの後も生き残れるだろう。才能がある。剣や弓に手を掛けた者は、それがないんだろうな。こちらとしても人数が少ない以上容赦は出来ない。少なくともバダフシャン側が圧倒的少数になるまでは、殺戮は続くのだ。


 ボクはそれを単眼鏡越しに見つめていた。冷えた腹が、少しだけ温かくなるのを感じた。





  —— ※ —— ※ ——





 この戦いでバダフシャン側は約半数が死亡した。残り半数が逃げだし、残り半数が負傷するなどして捕虜となった。アルタイ側は負傷者は出たが、死者はなし。完勝だな。しばらく経ってのち、死体と捕虜は返還された。北方高原の遊牧民族の間には一種の共通認識があって、死体と捕虜は金銭と交換される。この辺りは、まあ平和的な慣習だよな。


 交換は両部族の中間地点で行われた。つまりだだっ広い平原のど真ん中。バダフシャン側はビリグが族長代理として来ていた。ボクと一瞬視線が合ったが、特に会話することも無く終わった。ちなみにカーシュガリーが受け取った金銭は、そのままボクに渡された。へいへい、武具の買い付けでしょ。分かってるよ。


 その後、バダフシャンの略奪は鳴りを潜めた。バダフシャンは数千人からなる大部族だが、やはり今回の被害は痛手だった様だ。米は一年で実るが、人間はそうはいかない。少なくとも数年は大人しくしているだろう。





 それと、ササンは無事快復した。ふーやれやれだぜ。ホントこういう時は、元の世界の医療の有り難みを痛感するね。こっちじゃヘタすりゃ風邪で死ぬもんなあ。いやー、神様?から貰う特殊能力、医療関係の方が良かったかな? そしたら医者無双出来たかもしれない。


 とりあずササンには肉を腹一杯食わせてやった。この辺りじゃ珍しい熊の肉だった。熊の手最高! カーシュガリーが狩ってきて、ボクが見た時はもう捌いた後だった。そういえば毛皮はどこいったんだろうか……。


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