【不定期】500字以内の物語

如月香

【2024年バレンタイン】隠し味

 ※この話は私のXにて投稿した短編を少し長くしたものです。ご了承ください


 2月14日、浮気をして別れた元カノから「会いたい」と言われ駅前で待ち合わせることになった。

 その時点で僕は怪しむべきだったのかもしれない―

 駅前に行くと、彼女は既にスマホを見ながら待っていた。

 彼女のもとへ行くと「はいこれ」と紙袋を渡された。

 中身はバレンタインのチョコのようだ。

 浮気をされた元カレに渡すのか、とやはり僕は不思議に思ったが気にせず受け取って帰宅した。

 何だか気まずくなり食べるのを躊躇ったが勿体無いと僕はチョコを頬張った。

 そして僕は永い眠りについた。

 静寂な室内にスマホの通知音が鳴った。

 どうやら元カノからのLINEだった。

「さよなら」

 元カノからのLINEはそれだけだった。

 僕は口にした。毒入りのチョコレートを

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【不定期】500字以内の物語 如月香 @Kaoru_Kisaragi

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