物語は、主人公の青年:希(のぞみ)と、相棒の満(みつる)が、とあるニュースを見ることから始まります。
そのニュースと言うのが、尋常ではありません。
睡眠不足の会社員が、十二人の人間を瞬く間に眠らせてしまった、というのですから。
なんと、この物語の舞台は、過度なストレスにより異能を「発症」してしまう現代社会だったのです。
かくいう希と満も、異能を「発症」している者。彼らは異能を調査するのが仕事なのです。さて、彼らが出会うのはどんな異能を「発症」した者でしょうか……?
異能や世界観の設定が緻密でとてもリアルに感じられる作品です。
ストレス社会、という、決して他人事には思えない舞台もリアルです。
また、異能を「発症する」という切り口も捻りがきいていて興味深かったです。
超能力もの、としても楽しめる作品ですが、希や満をはじめ、登場人物たちが己の異能とどう向き合うかという成長ドラマとしても深い作品だと思いました。