第27話 武力で平和は築けない
S県G市にある◯玉古墳群で発見された“金錯◯鉄剣”と呼ばれし“◯宝”…
どのような経緯の剣であるか知る資料がない物を◯宝と指定した基準はいったいなんだったのだろうか。あれは当時の◯カタケル側についていた側近たちが、彼を何がなんでも◯皇にするため、邪魔する者すべてを抹殺した協力者の首領たちに与えた功労賞であった。決して◯宝に値すべき価値があるものとは思えない。
独裁者の陰でいったいどれほどの血が流されたのか計り知れないのだ…
かつて日本が倭(ヤマトゥ)と呼ばれていた未開拓時代、古代の朝鮮半島経由で最初に大陸から渡来して倭人に技術を伝えて文明に貢献した人々(実は神々)が、日本神話でいうところの“国◯神”なのだ。日本各地を歩き、交流を深め、農業やたたら製鉄による農具造りを教え、当時点在していた複数の小さな王国が共に協力し合える平和な環境づくりをしていったのである。邪馬台国や磯城国は国◯神によってその時代に新たに築かれた王国であった。
そののちに大陸から武装騎馬隊の軍勢を引き連れて乗り込んできた“夏の部族の長首と配下たち”が国◯神の築いた平和な国を手中に治める(横取りする)ため、武力に物をいわせ力ずくで奪おうとしたので、国◯神は民の安全を第一に考えて無益な争いや殺生を避けるために国を譲ることにした。武装集団の首領である◯武は当時の倭の女王である邪馬台国の二代目女王を強制的に娶り(実際は国◯神に手出しが出来ないようにした)、国◯神に対してその上をいくような“天◯神”と呼ばせる存在になった。これが“神の国”と呼ばれる時代の幕開けである。初代が国◯神の血を引く姫君を娶ったことで“神の時代”が華々しくスタートしたわけである。
例え追いやられてしまっても、国◯神は当時の人々からどれほど愛され尊敬された存在だったのか、知名度を示す揺るがぬ証拠が3000年経過した現代においても全国にその足跡を根強く残している。世界のほかの国ではとても考えられない膨大な数の“それ”は至る所で見かけるのだ…範囲は全国津々浦々で、道路脇、田んぼのあぜ道、山の中、時に山の頂上、神棚、石材店、神社境内、小さな祠、縁起物など、とにかく見たことが無いなど言わせないほどの存在数である。
その知名度こそが皮肉にも“◯宝級”ではないだろうか。
以前、T県N市K川の山合いで見かけた神社の縁の下にはおびただしい数の“それ”が所狭しと置いてあった。通りすがりの地元の方に聞いたところ、新しい“それ”に交換した際に古くなった“それ”を神社の縁の下に納める風習なのだそうだ。
ここまで書いたらお分かりだろうか…それは“大◯様”(時に“恵◯寿様”とセット)である。“大◯様”とは“大◯主命”のことで、“恵◯寿様”とは“蛭◯大神”のことなのだ。
誰もが当たり前に手にしている携帯電話と同じくらいの数が存在しているのではないだろうか…
※ 当時の神々は現代においても当然ながらご健在である。神々はゾーハルが消失しない限り永遠であり続けるのだ。これまでの4度の文明においても、最初の文明から参加されている神々が多く、一神が名前を変えながら“時代ごとに何役か掛け持ち”したこともあったとのこと。人間感覚でその年齢をうかがい知ることなど不可能である。環境管理担当の神々とはまた違った、人間に扮した神々の役割は筋書き担当の司◯星君が陰でご苦労されていたようだ。少しも手の抜くことの出来ない重要なお役目で非常に大変だったようだ。
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