第28話 いろんな説があるけれど本当は…

 “神様”に出会ってから15年以上経つが、これまで積み重ねてきた神事の内容はとても語り尽くせない。なぜならば、神事といっても、関わったものは人間の知り得ない領域、不可視の存在、宇宙、神話や伝説、宗教や正史、霊的事象全般をも含むので、説明のしきれない多さなのだ。これまで書いてきた内容はほんの一部で概略のようなものなのである。

 例えば時折、TV番組で“邪◯台国の謎にせまる”などのタイトルで歴史ものが放送されるが、ふたりは知っているのだ。“謎”はあくまで“人災”によるもので、悪意さえ感じる。神様のお力添えもあり知り得た内容だが、西暦920年頃までは邪◯台国や磯◯国、名◯国などを詳しく書かれた文献が残っていたそうだ。平◯門はそれらの文献を大事に持っていたひとりで、磯◯国第三代国王が無敵の“千人騎馬隊”を率いていたことを知り、彼を尊敬していた平◯門はそれを真似て騎馬隊を構成・訓練して率いたという。残念なことに藤原◯郷に討ち取られた後、それらの文献は焼却されてしまった。

 今から3000年以上も前の、紀元前980年頃の夏王朝末裔の部族である神◯伊波礼比古を首領とした大軍団が巨大な木造船(一隻に100人以上乗船出来る)の大船団で現在の九州に上陸、騎馬隊を中心とした軍隊は最近発見された吉野ケ里などの北九州一帯を駐屯地として、機動力の高さで当時の倭国の支配者である出雲族、縄文族、アイヌ族、有力豪族たちをことごとく殺戮していった。その際、大陸側と倭国側の歴史文献を全て自分たちに都合のいいようにことごとく改ざんしていったのである。大昔で神話扱いされている夏王朝時代にすでにおこなわれたいい加減な改ざんが原因で、歴史が支離滅裂と化し、時代が神話と化したり、空白の時代があったり、現代の日本では縄文時代が嘘のように長くなり、いつまでも竪穴式住居に住んでいたり、すでに間違いである◯志倭人伝などを頼りに当時を模索する羽目になったりで、いつまでも拉致のあかない歴史研究を強いられることになったわけである。

 磯◯国の重鎮である弟◯城は、勝ち目の無い神◯伊波礼比古の軍勢に対して刃を交えようとしていた国王の兄◯城の説得を試み失敗、兄◯城の情報を敵に流した。小隊で敵のようすを探るため秘密のルートを移動中、逆に奇襲攻撃を受けた兄◯城と部下は斬殺されることに。弟◯城は磯城国の首領に納まり神◯伊波礼比古の配下になった。

 邪◯台国の女王は常に隣国である磯◯国の軍隊が警護していた。邪◯台国二代目女王と紀ノ国名◯国の女王・名◯戸畔(な◯◯とべ)とはとても親交が深かった。今でいう親友である。さらに詳しく説明するなら、邪◯台国二代目…文献では◯与と呼ばれた女王は本来の名を比売多◯良伊須気◯理比売といった。女性の場合、名前の最後に“比売(ひめ)”とつくのは神とのハーフを現す。男性の場合は“命(みこと)”がハーフ。“尊(みこと)”がクォーターを現すのである。ただし、卑◯呼についてはスリーフォーツ(ほぼ神)である。

 比売多◯良伊須気◯理比売は母の卑◯呼よりも、“鬼道”の能力が凄まじく(隔世遺伝)、側近たちからも恐れられる存在であった。のちの神◯伊波礼比古との政略結婚(神の血筋と子孫をもうけ、神として君臨するため)に巻き込まれ、跡継ぎをもうけた後しばらくして何者かに背後から心臓を毒矢で打ち抜かれ暗殺された。それ以後、神◯伊波礼比古はもともと人間であったが、自らを神◯伊波礼比古命と名乗った。恐らく側近の誰かが手を回したと思われる。

 その後がさらに悲惨である…能力が凄まじかったとはいえ、“生き返るのでは”とまで恐れた者たちに、ホ◯ノ古墳内に遺体を納められたあと、屍を槍で幾度もつかれ、さらに火で焼かれ、部屋の石積みを支える木製の支柱も埋めたあとにすぐに崩れるよう仕掛けを施されたのだ。なんともむご過ぎる話である。エジプトの王のように丁寧にミイラにされるのとは真逆の扱いをされたのだ。しかし、その後も数年の間は大陸との政治がらみの交渉に側近たちはいかにも女王が生きているように装い、筆跡を真似て玉璽(ぎょくじ)を押印したものを渡していた。

 邪◯台国の初代女王と二代目女王の古墳はお互い見える位置にあるのだけが救いである。思わず笑みがこぼれるくらいとても仲の良い母と娘であったのだ。初代は箸◯古墳で二代目はホ◯ノ古墳。さかのぼること2800年以上前、邪◯台国は現在の◯県◯市M付近に実在した。これが真実の歴史であるにもかかわらず、いかに歴史がずたずたに改ざんされてしまったか…悲しいが“力ある勝者のやり放題”は今も昔も変わらないのである。

 神◯東征という言葉が指し示す通り、神◯伊波礼比古の軍勢は九州地方から始まり、東へと“征伐”を開始していったのである。まさに実力行使である。時は移り、東北征伐のために関東に一大駐屯地を築いたのが、現在さ◯たま古墳群のある場所である。当時最大規模の騎馬隊を誇っていたのだ。東北には最後まで屈しなかった反勢力蝦夷の阿◯流為と母◯が居たが時の勢いにはかなわなかった…

 

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