アズル、カサンドラ、ナターリヤ、そしてマリア。四人を繋ぐ一つの美しい筆蹟。 機構としての、極めて「機械的」な国家の中で、水に流される枯葉のように回るだけではいけない。 誰も知らない母を教えてくれる言葉がある。 誰も知らない「あなたがた」を連れて遠くへ行こうとする足がある。 そしてまだ見ぬ「あなた」に出会おうとする言葉がある。 全ては言葉の中に、そして物語の中にある。国家という物語の中にひとびとが埋もれないよう、彼女の手は祈る。 美しい物語です。