第53話 帰ってきて


「いやぁ、お疲れ様!」

「本当だよ、疲れたぞ」

「そっすよ、最後とか洒落になんなかったんすから」

「うむ、あれ酷かった」

 ダイヤモンドヘッドはきつかった。

 さすがに111階層まであるとは思わなかったし、それだけ成長しているなんて思わなかった。

「いやぁ、そこまで育ってるなんてやはり海外はやばいな」

「だな、どれだけの人が犠牲になったのかわからないしな」

 今後はもっと精査してから行くべきだな。


 俺のスキルだけじゃ倒せなかったからな!

「今後はもっと慎重に行かせてもらうぞ?」

「あぁ、俺も友達をそんなところに行かせたくないからな」

「それとこれが最後に出たやつだ!薬の詰め合わせセット」

「ブッ!なんだよその言い方は?それにしても色々あるな」

「あぁ、若返りの薬もあるぞ?飲むか?」

「いや、俺はまだいいかな?あの辛さを見てるからな」

「そうか、じゃあ、またこれも死蔵だな」

「いや、エリクサーだけ貰おう!」

「なんだ?何かあったのか?」

「いや、世に知らしめておくべきものだからな。とりあえずエリクサーはあると言うことだけで冒険者達には冒険する価値があるのだよ」

「いや、それだけ過酷だぞ?」

「まぁ、低階層でも出るかもしれないだろ?」

「まぁな」

「だから夢とロマンがあるじゃないか!」

「そうですかー」

「まぁ俺たちには関係ないっすね」

「まぁ、ケントがいればぶっちゃけ要らない様なもんだし」

「そんなのは一部の人間だけだろ?」

「まぁ、そうだな。オークションにでもかけるのか?」

「そうだな、今回の目玉になるだろうがな」

「んじゃほい」

「あぁ、預からせてもらうよ」

 と、エリクサーを手に取るとマジックバッグに入れる。


 ようやく家に着いたらみんなそれぞれ部屋に入って行く。

 俺は一通り自分のことをしたらリビングに戻ってテレビを見る。

 テレビではダンジョンツアーなるものがあるらしい、世界のダンジョンに行くというものだ。


 まぁ攻略ガチ勢じゃないだろうし、あそびでいってみるのもいいかもな。


 人気どころのハワイ諸島も攻略したし、なんならすぐにでも消滅させてもいいだろうしな。


 

「ご飯どうします?」

「おっ。飯かぁ。久しぶりに和食がいいなぁ」

「あ。わかります!居酒屋なんてどうですか?」

「おっ!いいねぇ」

「居酒屋っすか?」

 と出てきたのはヨシヒコ。

「あ、あーしも行く」

「ワイらも行きまっせ!」

 とダイチ達も出てきた。

「んじゃみんなで帰還祝いだな」

「「「「おおー!」」」」

 オキヌと魔王を起こして居酒屋に行く。


「これからどうするつもりです?」

 ダイチが聞いてくるが、

「まぁ、桐生院がまた持ってくるだろ?」

「それまではワイらはれべるあげでもしときましょうかね」

「だな!こんかいはやばかったし」

「うむ、我もレベルとやらを上げるぞ」

「日本一周でもしてみるのもいいかもな」

「あはは、それも楽しそうですな!」

「俺っちは東京でいいや」

「あーしもー」

「あっそれ最後の卵焼き!」

「また頼めよ」

「くぅ!おねぃさーん」

 といつまでたってもうるさいなぁ。

「ケントはどうするの?」

「まぁ、レベル上げもそうだし、まぁオークションでの盛り上がり次第かな?」

「なんで?」

「そりゃ東京なんて盛り上がったら人でいっぱいになるのは目に見えてるからな」

「まぁ、そうね」

 やっぱマイダンジョンでも作ってみるか?

「あ、悪い顔!あれでしょ?なければ作ってしまえ的な?」

「わかるか?」

「わからいでか!」

「まぁなんだかんだでエリナとも長いからな」

「そうそう、あーしとは長いしね」

「長いだけでしょう?」

「あ!鈴木はだまってて」

「な、だまりません!」

 と毎日が帰ってきたなと思うところだった。


 まぁ、まだまだダンジョン自体は続きそうだが、もう俺たちを止められるダンジョンはないだろ。


 これでこの物語は終わりだな。

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おっさんが異世界から戻ってきたら あに @sanzo

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