第9話 必殺技
下界に降りてから数日たった。
一瞬にして、20日位たった。
いや、早すぎな。
俺は20日間、ずっと森を歩いていた。その間にかなりの数の魔物を殺したので、手加減するのに慣れてきた。今は急に来ても攻撃が当たる瞬間までには威力を殺せる様になった。
これで人と会った時に殺さずに済むな。
この森で魔物と遊んで改めてわかった事。
人間が凄いということだ。
何度も感じた事だか。魔物と人間が戦った時、普通に勝つのは魔物だ。
実際、途中に見た中で5人位は負けて死んでいた。
それでも魔物達に勝利する人間がいる。
この僅か1000年の歳月で神の権能を弱くしているといえ、魔法と言う形で使いこなしている。
俺でも権能を上手く使える様になったのは5000歳の時だし。
5000歳でも早い方なんだよ。普通は7500くらいだから!
まぁ、ジェスはもっと早い3000歳の頃だったけど。 いつも横で権能で作った物を見せつけてきて大変だったなー。
人間の成長スピードは侮れないな。
権能を弱めてなかったら。神界の神にも届く実力になってたかもしれないな。
そんな場合は俺の仕事なんだけど。そんな事は起きない方が良いに決まってる。
けど暇なんだよ! 今までそんな事してきた奴居ないし!
生命活動を終わらせる為の
生殖を行ったら、ジェスに情報が入って創造神が色々やって生物が誕生!
何で死は何もしなくても逝くんだよ!
こほん、色々考えてたら脱線した。 俺が思ったのはのは人間は魔物に勝利する為に得意な事極めている。
要は必殺技の様な物を、勝つ人間は待っている。
基本的には魔法を使用した物が多かったが中には魔法を使わずに魔物を倒していた者もいた。
あれは空間に存在している魔素を体に巡らせていた様だ。 その人間達の話を聞く限りは“身体強化”と言うらしく魔法では無くて技術らしいな。
権能は人の体に入れると耐え切れずに、体が崩壊するはずだから。一時的に魔素を流して体が崩壊しないで保てる位の量にする事で、神の身体能力の一部を使える様な感じか?
俺も人間の真似をして遊ぶのなら、必殺技の様な物が必要なのではないか?
しかし問題がある。必殺技は普通は全力を出す物だ。 だが俺が全力を出したらどうなるのだろう。
・・・・・・いや、普通に世界ごと消して終わりだ、ダメだ。
手加減する必殺技か、うーむ。
・・・・・・!
人間達も知っている遊びを魔法にしよう!
それに必要な物は・・・・・・時間を出す魔法か。
それは普通にこの世界にも存在するみたいだな。
それじゃあ、時間を確認できる魔法を使用して・・・・・・こうして。こんな感じかな?
*
俺は自分の魔法を考えて、色々条件を調整して魔法を作った。
ん? なんか物音が聞こえてきたな。
俺が考えていると何やら音が聞こえてきた。
俺の視線の先には大きな二足歩行の豚がいた。
「オークか、ちょうど人型で試したかったんだ。
えーと、こう言うのってなんかカッコつけてたよな。名前を言って、カッコいい動きをしてたな」
人間達がしていた様にかっこいいポーズを考えたが思いつかなかったので俺はシンプルに行こうと思う。
右手を自分の顔の横くらいまで持ってきて、中指と親指を合わせた後に指を鳴らす。それと同時に俺は自分で作った魔法の名を唱えてみた。
「“
神様のたわむれです〜暇を持て余した神は下界に降りて遊びます。 奏兎 @kanato22
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