スマートフォンが出て、みんながそれぞれ自分を見せつけるようになった。
全然構わないけど、一言だけいい?
それって本当にたのしいの?
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レビュータイトルは、とある新聞のお悩み相談への返答である。
60代にして「やんちゃ」を覚えたという女性に対して、脚本家の大石静さんがバッサリと切り込んだ内容が話題になった。
やんちゃにせよ、パーティーにせよ、高級車にせよ、ペットにせよ、デートにせよ。
内側に秘めてさえいればステキなものだったろうに、それらを承認欲求の燃料につぎ込んだことで台無しにする事例が多い気がする。
そんな無粋をやんわりとした言葉でたしなめる。
この作品は、あまりにも「語り過ぎ」な現代に対する苦笑のようであった。