ギルドの勧誘

「おい!そこの4人!止まれ!」


んもう!何!さっきから!

進めないじゃん!


「なんですか?僕達何もしてないんですが?」


「貴様らか?クリスタルアントの巣を

 攻略したというのは」


「はい そうですが?」


「そうか 着いてこい!」


「・・・」


「おにぃちゃん 大丈夫? 

 ついていって平気?」


「・・・多分 平気だよ」


「なぁんか嫌な気がするのよね」


「多分平気ですよ サラちゃん」


「フウカ アンタそれ確証あんの?」


「いや?特に無いですよ?」


「はぁ?なによそれ」


       冒険者ギルド


「ここは?」


「冒険者ギルドだ」


「そうなんですか それで?ここに何か?」


「あぁ もちろんあるさ『絶閃!』」


「危なっ! 急に何するんですか!」


「そなたも剣を抜け

 そうしないと実力が分からないだろう?」


「実力? なんの話です」


「クリスタルアントの群れを倒したんだ

 それなりに力はあるのだろう?

 それを私に見せてみろ」


「そんな急に言われても」


「なんだ?本当は嘘か?」


この人さっきからすごい挑発的だなぁ

めんどくさいでもこのままはちょっとなぁ


「分かりました

 僕も剣を抜きます

 負けても文句無しですよ」


「はっ!私が負ける? ありえんな!」


「じゃあどうぞ?」


「先手を譲るとは面白い!『飛光一閃⚔』」


「(飛ぶ斬撃 飛び道具ねぇ)

 よっと!」


「ほぉ! これも避けるのか

 では少々気合を入れていくぞ」


「・・・どうぞ?」


「(表情一つ変えない・・・か) 面白い!

 これをくらえ!『空間断絶』」


「(まぁた飛び道具かぁ〜)」


「これはさっきの斬撃よりも速く

 威力も倍以上だぞ!」


「(避けなくてもいっか!)

 『飛炎斬🔥』こっちも飛び道具だ!」


       バーーーン💥


「あの技と互角だと!?のわっ!」


「(煙で見えないなぁ)

 ユキの『身体強化』 これで」


        ザッザッ🥾


「(足音・・・そこだっ!)⚔」


「うぐっ!」


「どうします?まだやりますか?」


「もういいさ 喉元に剣を突きつけられて

 やる気なんぞ起きんさ」


「結構強いんですね!」


「冗談はよしてくれ

 負けて言われても響かないさ」


「えぇ?本心なのに〜」


      バサッバサッ


「ん?あれは?」


「あぁ アイツ帰ってきたのか」


「よいっしょお!ただいま〜!!」


「帰ってきたか アホが」


「そうそう ひでぇな アルン」


「ふんっ! 知ったこっちゃない」


「・・・あ」


「ん?君は !!ハヤトか!」


「はい!お久しぶりです!リュウさん!」


「なんだ?コイツと知り合いなのか?」


「僕が住んでいた村で昔一緒に住んでいた

 方なんですよ!」


「ほぉ?このバカがか?」


「そういえばハヤト!

 最近旅に出たんだってな?」


「おい 人の話を聞け」


「どうだ?いい感じか?」


「はい!テイムも成功しました!」


「おおぉ!俺のはテイムじゃなく

 一時的だからなぁ〜」


「でも僕はリュウさんの

『ドラゴンマスター』の能力も

 いいと思いますけどね」


「んで?テイムした子っていうのは?」


「あぁ!あそこにいる3人です」


「こんにちは😊」


「どうもこんにちは」


「・・・どうも」


「おぉ〜 可愛い子ばっかりでいいね〜

 羨ましいよ」


       ガン!🤜


「っで!!なにすんだ!」


「いや 気持ち悪いやつを成敗しただけだ」


「ったくよ〜」


「ふん!」


この2人は仲がいいのかな?

見た感じ悪そうだけどなぁ〜


「そういえばリュウさん

 今は何をしてるんですか?」


「ん?今か?今はこのギルド

 『グランジュエル』のギルド長をしてる」


「へぇ〜 ギルド長・・・ギルド長!?

 だいぶ凄くないですか!?」


「そんなにすごいものか?

 ハヤトくんよ」


「アルン?さん

 だってこの人元々浮浪者みたいな

 人でしたし」


「ははぁ〜ん そういうことか

 これはいじりがいがありそうだ」


「ハヤトくん!余計な事を!」


「なんか〜 すいません?」


だって結構驚きますよね

昔僕らの村に突然来た盗賊みたいな人で

荒れ狂っていた所を父さんが沈めて

家に迎え入れて事情を聞いたりして

村に入れる代わりにって色んなことを

手伝わせていたのを覚えてる

改心して悪いことはしないと誓い

街にあって以来一度も会わなかったのだ

本当に久々に会った


「あ〜 そうだ!ハヤトくん!」


「はい?なんですか?」


「君もギルドに入らないかい?」


「お断りさせて頂きます」


「そうかそうか!って

 えぇぇぇぇぇぇぇえ!?」


「あっははは!

 ハヤトくんは本当に面白いな!

 見てて飽きないぞ!」

 

「なんでさ ハヤトくん!

 アルンを負かせる実力なら

 いいところまで行けるって絶対!」


「僕には他の夢があるので」


「他の夢か〜 当ててあげよう

 色んな魔物をテイムする事だ!

 それならやっぱり入団したほうが!」


「いえ全然違いますが?」


「あれ?違うの?」


「ふっ!くくく」


「おい!笑うなよ!アルン」


「いや ふはっ あまりにも的外れ過ぎて」


「で?ハヤトくん 断る理由は?」


「僕はにぃちゃんを追いかける為に

 旅に出ることにしたんです!」


にぃちゃんを追いかけるのに

ギルドに入っちゃうと依頼とかで

そんなことしてられなさそうだし


「僕は旅をしながら何かをするのが

 性に合ってますから」


「そっか〜 残念だな〜

 もう旅に出るのかい?」


「はい!もう出ようと思ってます!」


「今から行くのかい?

 もう真っ暗になるよ?

 次の街まで辿り着けないよ」


「大丈夫ですよ!

 すぐ行けますから!」


「まぁ〜 それならいいが」


「ありがとうございました〜」


「お〜う!!」


「気を付けるんだぞ〜」


「は〜い!!」


さぁ〜て

新しい街に向けて出発〜!!


        ???


「うんうん どんどん力が付いてるみたいだな」


「主人様も楽しみですか?」


「当たり前だろ?はぁ〜!!

 早く来ねぇかな〜」


「まだですよ」


「分かってるよ」


待ってるぜハヤト

兄としてもライバルとしても

どっちが凄いテイマーがいつか決める日まで



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

最弱テイマーの僕は特殊なテイマー!? リル @tonnkunn

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ