第3話
―新種の人間玩具発売決定!
貴方もペットを買おう!
ソラはチラシを見せてこう言った。
「これ…どういうこと…?」
私にも意味が分からなかった。
一体…私は何者なんだ…?今まで生きてこられたのは奇跡で…明日には…私は…
―売られているかもしれない
嫌な考えだと分かっている。こんな…妄想被害…
有り得ない。そもそも…私は何の取り柄もない人間だ。
「嫌だ…まだ死にたくないよ…」
ソラは…分かってる…と呟いて消えてしまった。
―ガチャ…
「アオさん…残念です…」
いきなり…院長が入ってきた。ソラはコイツに殺されたのか…?なら、許せない。私は睨んでこう言った。
「うるせぇだまれ!私は人形なんかじゃない!商品でもない!私は…1人の人間なんだよ!!」
喉に何かが張り付いていた。緊張と恐怖で体が震える。怖い…そう思っているけど…ここからは逃げ出さないといけないんだ…
「はいはい。分かっていますよ…アオさん。貴方にはお仕置きが必要みたいですね。」
そこから私の意識は無い。
「痛い…」
みみず腫れした腕は血が垂れていて…
お腹の辺りには包帯とホースが巻き付けてあったり刺されていた。
「おや…気がつきましたか…貴方には薬を投与しました。」
ソラは言っていた。薬を投与されると何もかも分からなくなって自分自身の存在価値が分からなくなってしまう、と。
「でも、元気みたいですね。そんなアオさんには特別に麻酔なしで薬を入れましょう!!」
―トクトク…
ホースを伝って赤や青…緑の液体が流れる。
「余裕そうですねぇ…しょうがない…電気ショックです!」
―ビリビリ…
「うわぁああああああ!!!!!!ぐがぁぁぁぁ!痛い!痛いよぉ!助けてぐがぁぁぁぁ!ああぁぁぁぁぁ!」
痛い痛い痛い。目から沢山の涙がでる。
「っくうぁ!痛いよ!くるっしい…うわぁああああああ!!!!!!わたし…なんもわるい…ことしてないのに…ぐがぁぁぁぁ!うわぁああああああ!!!!!!っくえあ…ぐはあっ…」
感覚がなくなるような感じがした。もう…私には生きる資格がないのか…?
「うふふふ…美しいですねぇ…抗い、泣く少女の姿は…」
私は人形なんかじゃないと心の中で叫び…
この世の中を憎んだ。
明日のアオゾラ 雨宮レイ @AmamiyaRei0117
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