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2024年3月21日 04:49 編集済
完結、お疲れ様でした。先に、また例によって無粋ながら、表記で気づいたことなど。>からかって見たくなった 補助動詞なので「みたくなった」ですね。>「沖縄にもカッパが入るのかね?」 「いるのかね」>胸の中で、安室が笑った。 アムロがさて、今回の作品は、まあ一部ファンタジーっぽく緩めの設定であるせいもあるのでしょうが、ことさらにここが整合していない、というような部分はなかったように感じました。むしろ、シリアスなテーマと、まったりした日常とが、カッパという異世界系でほどよくブレンドしているストーリーで、毎回癒やされながら 笑 読みつがせていただきました。途中で一時お悩みになられたとのことですが、結末それ自体はこれで満足すべき形になっていると思うし、オチのシーンもこれはこれで、と思います。問題があるとしたら、単純に尺の作り方でしょうかね。最後のほうが圧縮されすぎと言うか。アメリカでカッパとホワイトハウスが直接対決してから、すわアムロの豹変か?と思わせた急転直下の展開の場面までは、やはり十話ぐらいいると思います。国連での演説からアメリカの妥協までの話が、伝聞での結果報告だけになっているのはやはり物足りない。「沈黙の艦隊」だと最終巻まるまるのクライマックスシーンにあたるわけですから、演説にしろ、アクションにしろ、それなりの見せ場を入れての大団円を読ませてほしかったというのが本音です。で、テンプレ的には、ここで主人公も何らかの活躍があってしかるべきだったと考えます。ここまで本当に「ただ間に立っただけ」だったいいとこなしの青年だけに、読み手の胸を熱くする何かがほしかった。彼自身が何かをやったという自覚がなくてもいいので。……ということは、おそらく先刻承知か、あるいはそこがうまく書けなかったからこそ筆が鈍られたのかも知れませんが、そういう時は思い切って一旦休載を宣言するという手もあると思います……まあ言うは易しと言うやつですが。思うに、渡米して後も、カッパ側があまりに何もかも手はずを整えすぎて、主人公のしゃしゃり出る隙がまったくない設定にしたのが、最後でどんどんドラマがしぼんでいった一因ではないかと。カッパ達は英邁ですが、人間の愚かしさなどはやはり主人公の方が感覚的によく分かっているはずで、そういうところからも「ぽろっと一言」がカッパたちへの大ヒントになる、という構図に持ち込めたんではと思いました。まあ、ベタな展開ですけれど。それと私見ですが、IAEAを動かして打開策にする、というあたりは、何か主人公がやらかした結果得られた方針、という形にしたいところですね。そこだけ彼を関わらせるエピソードが一つあれば、今の版へ最低限の修正で最終章も締まった形になるんではないかと。少しいつになく出過ぎたことを書きました。たぶん以上の提案、「いや、それはちょっと」とダメ出ししたい気分になると思いますので 笑、そこを踏み台にまた練り直しを考えるなり、何なり。フクシマをこういう切り口で語る物語があるのかと、目を見開かされる思いで読み続けました。その驚きはもちろん通読した今も変わりません。楽しませていただきました。ありがとうございます。
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。この物語を構想したのは、数年前のことでした。小説を書き始めた初期のころ、まだ阿武隈川の川魚は食べてはいけない時期でした。現在でもイノシシやキジの肉は放射線量が高く、食してはいけないことになっています。農作物のほとんどは食して良いのですが……。カビの生えた構想を引っ張り出して、具体的な物語にしてみたものの、話が進むに至って自信がなくなってきました。ひとつには、アメリカの政治状況です。彼の国は、以前ほど信頼に値しない。もうひとつ、似たようなことですが、国連の非力です。この物語を構想したころ、私はまだアメリカという国の理性と、国連という議論の場に僅かばかり信頼を置いていました。しかし、国際紛争の状況を見ていると、カッパが国連に乗り込んで説得したところで、原発に代わる発電方法を提供したところで、世界は、人間は、原発を捨てないのではないか? 人類はカッパの技術をかすめ取るだけで終わるのではないか? そこには核兵器という魅力が残されているから……。そういう思いが強くなり、ご指摘の通り、後半、本来ならば国連の演説からアメリカとの切ったはったのやり取りといった、本来、カッパが出てきた価値を示す部分が薄くなってしまいました。「もし人類が次に核兵器を使用したら、カッパ族が人類を滅ぼす」とでもタロウが言ったとしたら……。それはそれで交渉は決裂、人類は武装強化すると思うので……。考えれば考えるほど、地球を美しく戻すには、人類が邪魔になりそうです。(・_・;)お蔭で私的には、小説のネタが絶えないともいえるわけですが……。新たな希望が見えたら、薄くなってしまった部分に肉づけをしてみたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。<m(__)m>
2024年3月19日 20:57
底の鍵→そこの鍵 こうかと。健太くんも成長できて何よりです。完結、おめでとうございます。
最後の最後まで迷惑をかけて申し訳ありません。読んでいただき、ありがとうございます。
編集済
完結、お疲れ様でした。
先に、また例によって無粋ながら、表記で気づいたことなど。
>からかって見たくなった
補助動詞なので「みたくなった」ですね。
>「沖縄にもカッパが入るのかね?」
「いるのかね」
>胸の中で、安室が笑った。
アムロが
さて、今回の作品は、まあ一部ファンタジーっぽく緩めの設定であるせいもあるのでしょうが、ことさらにここが整合していない、というような部分はなかったように感じました。むしろ、シリアスなテーマと、まったりした日常とが、カッパという異世界系でほどよくブレンドしているストーリーで、毎回癒やされながら 笑 読みつがせていただきました。
途中で一時お悩みになられたとのことですが、結末それ自体はこれで満足すべき形になっていると思うし、オチのシーンもこれはこれで、と思います。問題があるとしたら、単純に尺の作り方でしょうかね。最後のほうが圧縮されすぎと言うか。
アメリカでカッパとホワイトハウスが直接対決してから、すわアムロの豹変か?と思わせた急転直下の展開の場面までは、やはり十話ぐらいいると思います。国連での演説からアメリカの妥協までの話が、伝聞での結果報告だけになっているのはやはり物足りない。「沈黙の艦隊」だと最終巻まるまるのクライマックスシーンにあたるわけですから、演説にしろ、アクションにしろ、それなりの見せ場を入れての大団円を読ませてほしかったというのが本音です。
で、テンプレ的には、ここで主人公も何らかの活躍があってしかるべきだったと考えます。ここまで本当に「ただ間に立っただけ」だったいいとこなしの青年だけに、読み手の胸を熱くする何かがほしかった。彼自身が何かをやったという自覚がなくてもいいので。
……ということは、おそらく先刻承知か、あるいはそこがうまく書けなかったからこそ筆が鈍られたのかも知れませんが、そういう時は思い切って一旦休載を宣言するという手もあると思います……まあ言うは易しと言うやつですが。
思うに、渡米して後も、カッパ側があまりに何もかも手はずを整えすぎて、主人公のしゃしゃり出る隙がまったくない設定にしたのが、最後でどんどんドラマがしぼんでいった一因ではないかと。カッパ達は英邁ですが、人間の愚かしさなどはやはり主人公の方が感覚的によく分かっているはずで、そういうところからも「ぽろっと一言」がカッパたちへの大ヒントになる、という構図に持ち込めたんではと思いました。まあ、ベタな展開ですけれど。
それと私見ですが、IAEAを動かして打開策にする、というあたりは、何か主人公がやらかした結果得られた方針、という形にしたいところですね。そこだけ彼を関わらせるエピソードが一つあれば、今の版へ最低限の修正で最終章も締まった形になるんではないかと。
少しいつになく出過ぎたことを書きました。たぶん以上の提案、「いや、それはちょっと」とダメ出ししたい気分になると思いますので 笑、そこを踏み台にまた練り直しを考えるなり、何なり。
フクシマをこういう切り口で語る物語があるのかと、目を見開かされる思いで読み続けました。その驚きはもちろん通読した今も変わりません。楽しませていただきました。ありがとうございます。
作者からの返信
コメント、ありがとうございます。
この物語を構想したのは、数年前のことでした。小説を書き始めた初期のころ、まだ阿武隈川の川魚は食べてはいけない時期でした。現在でもイノシシやキジの肉は放射線量が高く、食してはいけないことになっています。農作物のほとんどは食して良いのですが……。
カビの生えた構想を引っ張り出して、具体的な物語にしてみたものの、話が進むに至って自信がなくなってきました。
ひとつには、アメリカの政治状況です。彼の国は、以前ほど信頼に値しない。もうひとつ、似たようなことですが、国連の非力です。
この物語を構想したころ、私はまだアメリカという国の理性と、国連という議論の場に僅かばかり信頼を置いていました。
しかし、国際紛争の状況を見ていると、カッパが国連に乗り込んで説得したところで、原発に代わる発電方法を提供したところで、世界は、人間は、原発を捨てないのではないか? 人類はカッパの技術をかすめ取るだけで終わるのではないか? そこには核兵器という魅力が残されているから……。
そういう思いが強くなり、ご指摘の通り、後半、本来ならば国連の演説からアメリカとの切ったはったのやり取りといった、本来、カッパが出てきた価値を示す部分が薄くなってしまいました。
「もし人類が次に核兵器を使用したら、カッパ族が人類を滅ぼす」とでもタロウが言ったとしたら……。
それはそれで交渉は決裂、人類は武装強化すると思うので……。
考えれば考えるほど、地球を美しく戻すには、人類が邪魔になりそうです。(・_・;)
お蔭で私的には、小説のネタが絶えないともいえるわけですが……。
新たな希望が見えたら、薄くなってしまった部分に肉づけをしてみたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。<m(__)m>